高まる菅官房長官の待望論。ワンポイントリリーフの短期政権か、はたまた…?

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

8月30日は昨秋からスタートした「維新塾 in Tokyo」の最終講義でした。

本来は3月末で修了予定が、新型コロナの影響でこの時期までずれ込み、検討の結果オンライン講義に…。

松井一郎代表の熱い講義を塾生に生でお届けできなかったことは残念ですが、多くの塾生に刺激になったのではないでしょうか。私自身、改めて身が引き締まりました。

東京維新初の試みであったこの塾から沢山の都議選・衆院選候補者を輩出させ、東京での党勢拡大基盤をしっかりと作っていきたいと存じます。

そしてこの週末は、まさに「政局報道一色」という感じでした。永田町界隈にも様々な情報が飛び交い、刻一刻と状況が動いていく感じ。

菅氏擁立論強まる 自民、後継首相選び:日本経済新聞

そして辞任会見直後は群雄割拠だった状況が、今日一日で一気に「菅待望論一色」といった雰囲気に塗り替わっています。この勢い・スピード感がものすごい…!

誰がバトンを引き継いでも難しい局面ですが、だからこそ私も菅官房長官による緊急登板がベターだと思います。

私も永田町にきてからわずか1年ですが、菅官房長官の影響力というのは間近に感じてきました。総理と官房長官の間に「隙間風」が吹いていたと言われていた時期とそうでない時期では、あきらかに官邸周辺のまとまりや求心力が異なっていた印象があります。

官僚機構(霞が関)にも睨みが効き、安倍路線を波風を立てずに継承していくとすれば、やはりベストな人選は菅官房長官の他にないと思います。

となると次に気になるのは、この菅官房長官の登板が「ワンポイントリリーフの短期登板なのか、否か」です。

おそらく対抗馬である岸田氏は、菅官房長官は短期の中継ぎであると説得されてレースから降りるのでしょうし、実際に緊急登板のつもりで菅官房長官も総裁選に出るのかもしれません。

しかし日本憲政の歴史を見れば、短期登板だったつもりの内閣が思わぬ人気・安定性を獲得してしまい、長期化することもあります。

なので菅官房長官としてはとりあえず「短期」のつもりで引き受けて周りを説得し、あとのことはゆっくり考えるという姿勢でいくのではないでしょうか。

一方で菅官房長官も、次期総理として待望論が出た直後、身内のスキャンダルが相次いで失脚寸前に追い込まれたという経緯もあります。

野党以上に怖いのは「身内の敵」であり、コロナが一段落したところで波乱が起きる可能性もあります。

いずれにせよ、自民党総裁選は党員・党友票なしで行われる可能性が高く、外野の我々はますます見ていることしかできませんし、合流新党の話題などどこかに吹き飛んでしまいました…。

誰が総裁・総理になっても、完璧ということはありません。不十分な施策が出てきた時に、批判だけでなく対案を出せる野党の存在が必要です。

健全な政策競争に向けて、我々も準備を重ねて参ります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年8月30日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。