9月1日、党大会・両院議員総会に次ぐ党の意思決定機関である総務会が開催され、今回の次期総裁選については、両院議員総会での選出することに決まりました。今後の具体的なスケジュールは、選挙管理委員会での議論を経て決まりました。
私自身は、前日、歴代青年局長含む議員有志とともに、全国の党員投票をともなった総裁選を求めて二階俊博幹事長に申し入れた上で、総務会に臨みました。形勢有利でないことは承知していましたが、安倍総理の辞意表明後、わずか数日で国会議員148名、地方議員・党員492名の署名が集まり、自民党所属の国会議員だけでも4割近くが異議を唱えたまま、総裁選の手法が決定してしまうことは、誰が選ばれるにしても透明性に欠けると考えていました。今回の署名申し入れは、どの候補者のためではありません。
日本は民主主義国家で、政党政治が執られ、政権与党の総裁が総理を務める仕組みになっています。そういう意味で、与党自民党の総裁選は、総理を選ぶ機会であり、全国民に関わることなのです。
総務会での執行部の説明によると、党員投票を伴う「フルスペックの総裁選」を行えない理由は、投票権をもつ党員の確定作業など事務作業で2カ月近くかかり、新型コロナ対策、経済対策などに支障をきたすということ、引き続き政務にあたられている安倍総理への負担がかかってしまうとのことでした。
当然、納得はしていません。署名に賛同した多くの党員、国会議員にも申し訳ない思いですし、今の自分の立場で、その2か月の詳細を精査できず、論破することが出来なかったことも悔しくてたまりません。もともと、党員申し込みや党員名簿のデジタル化について提言してきましたが、今回このようなことになったのも、それが進んでいなかったことが悔やまれます。自民党組織のデジタル化の必要性を強く再認識しました。
しかしながら、党員投票が全くできないわけではなく、むしろきちんと行い、地方の意思表示が確実に反映されるための党執行部のコミットは勝ち取りました。両院議員総会では、国会議員票の他に各都道府県にも3票ずつが割り当てられます。この3票をどの候補者に投票するかの決め方は都道府県連に任されていますが、今回、党本部から各都道府県連で予備選(党員投票)を実施いただくよう要請するとともに、予算をサポートし、全国の党員の思いを反映できるようにします。
正式な党員投票よりも地方票が減ってしまうことにはなりますが、決まった以上、国民にとってよい総裁が選ばれるよう、国会議員、党員ともにベストを尽くさねばなりません。昨日は午後から青年局で地方議員・党員をオンラインでつないで、各都道府県単位での予備選について説明と意見交換会を開催しました。
今回は力及ばず、このような結果になりましたが、もっと場数を踏んで、政治力、政策力ともに力をつけ、透明性の高いフェアな社会づくりができるよう精進してまいります。引き続き、ご支援ご指導よろしくお願いします。
一連の過程が数多く報道されました。ぜひご覧ください。
2020/09/02
FNNオンライン: 「自民党を変えるには権力を奪うしかない」党員投票“敗北”で若手議員たちの下克上始まるか
2020/09/01 日本経済新聞: 地方票、党員投票省略なら比重減 自民党総裁選
2020/08/31 JBPress: 党内から続々「党員投票省略の総裁選に異議」の声
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編集部より:この記事は、自由民主党青年局長、衆議院議員、小林史明氏(広島7区)のオフィシャルブログ 2020年9月2日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は小林史明オフィシャルブログをご覧ください。