時短要請解除!でも、コロナ条例改正で都民の皆様に努力義務!?

こんにちは、東京都議会議員(町田市選出)無所属 東京みらい おくざわ高広です。

さて、9月10日の東京都新型コロナ対策本部会議では、感染拡大警戒レベルが「感染の再拡大に警戒が必要と思われる」というラインに一段階引き下げられました。

分かりにくいので、やわらかく表現すると、「感染拡大はおさまりつつあるけど、ぶり返す可能性があるから気をゆるめちゃだめよ」ということです。

それにあわせて、23区で継続していた22時以降の時短要請についても、予定通り9/15をもって解除されることになりました!

これもひとえにご協力くださった皆様のご協力の賜物です。ありがとうございます。

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ハンマー&ダンス

しかし、ここで大切なのは、まだまだ感染拡大のリスクがひそんでいることを自覚して、感染しない、させないための取組を続けていく必要があるということです。

具体的には、飲食店でもマスクを着用したり、大声を控えたり、体調が悪かったら外出を控えたりといった行動を意識的に行っていくことが大切です。

実は、今日の知事の記者会見では、「ハンマー&ダンス」という感染症対策の理論が示されました。

簡単に言えば、「感染者が増えたら厳しい対応をとるよ。感染者が収まったら普通に生活して良いよ。」ということなのですが、、、

確かに学術的には(学者さんの考えでは)、正しい理論なのかもしれませんが、暮らしている側からしたらたまったもんじゃありません。

一定の制約は受けつつも、将来の見通しを立てられる状況をつくっていくのが行政の役割ではないかと私は考えます。

今はお願いベースのハンマー(休業・時短や外出自粛要請)をふるっていますが、これに従わない(生活のために従えない)となった場合に、より強力なハンマー(罰金や罰則)を求める声が大きくなることが私は不安です。

事実、本日、都庁担当者に「より強力なハンマーが必要と考えているのか」という質問をしたところ、「感染拡大の状況による」といった答えでありました。

私は、できることなら、これ以上ハンマーをふることなく、感染ゼロは無理だとしても、一定程度の感染状況の中で、新たな暮らし方を手に入れていく道を探っていきたいと思います。

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新型コロナ条例の改正

そのような観点から、東京都の新型コロナ対策条例が改正されることは見逃せません。

そもそも、そんな条例いつのまに?という方もいるかもしれませんが、東京都では専決処分といって、議会の決議や質疑を経ることなく条例がつくられています。(この質疑も第三定例会では行われます。後付け感は否めませんが。)

これは、事業者に対して「ガイドラインを守って、ステッカーをつける」ことを促し、都民に「ステッカーのあるお店を選び、通知サービスを利用する」ことを促すものです。

これに加え、今回の改正案では、都の責務としての、検査・医療・療養体制の整備や区市町等への情報提供や連携の必要性、また、感染拡大を防ぐ目的での施設名公表などを盛り込んでいます。

都民の皆様には、感染拡大防止のために感染した際の行動規範(療養・外出自粛、必要な検査、調査への協力など)を努力義務としてお願いをする形になっています(罰則等はありません)。

なお、今回の改正案については、パブリックコメントを実施して、今後の取組に活かすとしており、本日(9/10)~9/15の正午まで、ご意見を受け付けています。

>感染症対策条例改正への意見募集(第779報)

この間の都の対応に思うところある方も多いと思います。

是非ともご意見をいただけましたら幸いです。

詳しくは、斉藤れいな議員のブログも是非ご覧ください。

>コロナ条例の改正案のパブリックコメント募集は9月15日まで。

さきほど、とあるオンラインイベントで、オランダではダンスすることすら禁じられていると聞いてぞっとしました。繰り返しになりますが、私は、できるだけハンマーをふるわずに、新型コロナを乗り越えていくための方法を提案していくのが議員の務めだと思っています。

そのためには、一にも二にも「検証」です。

東京都の専門家会議の出席者からも「リスクがみえてきた」という趣旨のお話がありました。これまでの対策の効果についても、冷静な目で検証を行うことを求めていきたいと思います。

第三回定例会、会派の仲間とスクラムを組んで、その機会を大切に、丁寧に質疑を重ねていきます。


編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属・東京みらい)のブログ2020年9月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログをご覧ください。