9月は売られやすい?アノマリーを検証

NY時代から出演させて頂いている「北野誠のトコトン投資やりまっせ」で、9月9日にご紹介した件です。後出しジャンケンではありませんよ。

(カバー写真:David Shankbone/Flickr)

9月に入り、レーバーデーの3連休を前にした9月3日から急落を開始したナスダックが持ち直し始めました。ソフトバンクの投機的な取引が話題になりましたが、オプション・トレーダーのヘッジなどを巻き込んで、急展開を迎えすわ「ITバブル崩壊2.0か」との懸念が上がったものです。

筆者は今回は健全な調整とみていますが、ひとまず9月のアノマリーを検証していきましょう。

1928年以降のS&P500の月毎のリターンは平均0.6%高下落しているのは2月(0.1%安)、5月(0.1%安)と9月の3回のみなんですよね。

特に問題の9月は1.0%安と最も売られやすい月であり、戦績も68回中48勝49敗1分と負け越しています。突発的なイベントに見舞われる月でもあり、近年では2008年9月15日のリーマン・ブラザーズ破綻が思い出されます。時計の針をさらに戻すと、1929年9月3日には最高値をつけてから相場と世界が急変、世界恐慌へ突入しました。

チャート:1928年以降、月毎のリターン(作成:My Big Apple NY)

でも今年は、米大統領選を控えますよね。というわけで、大統領選イヤーの9月の戦績を調べてみました。すると、大統領選は1928年以降、23回実施され12勝11敗と勝ち越しなんです。選挙イヤー以外は30勝38敗1分ですから、その差は歴然としていますよね。

また、大統領選イヤーの9月のリターンは平均0.3%安と、選挙を予定しない9月は1.2%安と比べ小幅にとどまるのですよ。やはり、大統領選という不確実性を控え、ポジションを傾けられないのでしょう。

チャート:1928年以降、大統領選イヤーにおける月毎のリターン(作成:My Big Apple NY)

なお、大統領選イヤーの23回のうち12月に陽線引けしたのは19回で、平均リターンは1.4%高でした。サンタ・ラリーに加え、新政権の政策期待から買い優勢の地合いを迎えています。今年はトランプVSバイデンで、後者は法人税引き上げを政策綱領に掲げつつ、中低所得者向けの税控除も盛り込みます。アノマリー通りの展開となるのか、楽しみですね。


編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2020年9月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。