東京人お断りなら、Go To 始まる前に教えて下さい

内藤 忍

10月から「Go Toトラベル」の対象に東京都が加わる可能性が高まっています。

秋の行楽シーズンを控え、全国の観光地や地元の東京の宿泊施設などから、歓迎の声が上がっています。

一方で、新型コロナウイルス感染拡大への不安を持っている地域も依然として多く、東京からの来客によるコロナ感染の拡大を心配しているようです。

日本経済新聞には、和歌山県の観光地の関係者の声として「東京は患者が多く、不安がある」と漏らしていると報じています。また、京都府の西脇知事も「来る方も迎える方も、感染予防策を徹底することが重要」と歓迎なのか拒否なのか、よくわからないコメントをしています。

10月以降、東京から全国の観光地にたくさんの人が旅行に出かけるはずです。その際に、現地でバイ菌扱いされたり、不当な差別を受けたりすれば、せっかくの楽しい時間が台無しです。

そんな思いをするのであれば、最初からそんな観光地には行かないで、分け隔てなく歓迎してくれる観光地に出かけた方がずっと満足できる時間が過ごせるはずです。

東京人歓迎のフリをしておいて、やってきたらバイ菌扱い。そんな「いいとこ取り」をしようとする観光地が出てくることが考えられます。観光地の本音は、「東京の人が落とすお金は欲しい。でも、コロナウィルスは要らない」だからです。

そんな観光地には、今から正直に名乗りをあげて欲しいと思います。住んでいる場所で人を差別する観光地として、コロナが終焉したとしてもずっと記憶しておくつもりです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年9月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。