第99代総理大臣に就任された菅義偉さん、そして新内閣のメンバーの皆様、おめでとうございます。
しかし、未曾有の危機の最中の発足で、日本の浮沈がかかっている内閣だと言っても過言ではありません。その重責を担っている事を本気で理解している大臣が一人でも多くいることを願わざるを得ません。
また、一新直後の内閣を批判する人達もいますが、まずは応援し、お手並み拝見するのが、国民としてあるべき姿だと思います。
現在のようなピンチから起死回生でプラスを実現するには、社会と経済のDX化を強力に推進すると共に、規制・行政改革を徹底して行なう必要があります。そういう観点から見ても期待が持てる顔ぶれになったのではないでしょうか。
そして、ブログやツイッター等のSNSで私も何度も訴えてきましたが、「自助・共助・公助」の精神。ぜひ、そこからブレずに政策を練って頂ければと思います。
しつこいかも知れませんが、良い会社の生き残り(=雇用維持)の為には中長期のキャッシュフロー改善策が必要で、家賃等の固定費に充当できる融資(劣後ローン)を更に柔軟に、かつ迅速に出して頂く必要があります。
飲食業やその他テナント型事業者の状況を当てはめて言うと:
自助(テイクアウトやデリバリー等やれる事は必死にやる)
共助(不動産オーナーの家賃支援や常連のお客様によるクーポン購入やクラウドファンディングのご協力をお願いする)
公助(国民全体の負担となる給付金ではなく、返済が前提のフレキシブルな融資で政府に支援して頂く)
と、なります。
4月11日以降、5月までの間に書いたブログからも一部抜粋させて頂きます:
私は議員時代も自助、共助、公助を訴えてきましたので金をくれ、とか全て補償しろ、とは言いませんし、思ってもいません。[*家賃分を満額、もしくは多額分給付しろ!との声が多く出ていた時期でした]
「自助・共助・公助」を謳うならば、例え1ヶ月50万円(半年で300万円)[*当時の岸田政調会長案]だったとしても、お金をあげてしまうより、「家賃支払い猶予(立替払い)」という考え方で、テナントが少額ずつでも返済をしていく方が理念に沿っているのではないでしょうか。他に道が無い個人事業主や小規模企業者以外はそうするべきだと今も思っています。
国はいかなる時にも最大多数の最大幸福を念頭に動かなくてはなりません。むしろ100万円に増額されたことによって、家賃支援は不公平感・不平等感が増幅しているだけです。
やはり、自助努力という意味でも、真水じゃないという意味でも、家賃支払い猶予法のように、家賃分を政府が一時的に立て替えて、それをテナントが返済していく制度設計の方が国民的に理解を得られるのではないでしょうか。
菅総理。最大のピンチは最大のチャンスでもあります。是非、前の内閣ではできなかったことを、叩き上げの精神でどんどん実現していって下さい。
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、元参議院議員の松田公太氏のオフィシャルブログ 2020年9月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。