立憲民主党の小沢一郎衆議院議員が21日、都内で開いた政治塾での塾長講演で、「1年以内に必ず政権を取る」と仰天発言した。あまりに現実離れした「屁の突っ張り」宣言に、ネット上は、「絶対無理」「何を根拠に」の声で溢れかえった。
大阪府の吉村洋文知事は「とにかく何でも反対してるばかりでは無理」とバッサリ。「自民党に対峙できるまともな野党が必要だと思うし、日本維新の会もまだその力はないが、我々が目指す」と綴った。
とにかく何でも反対してるばかりでは無理。立憲枝野氏も大阪に来て一生懸命、都構想の反対活動。ここは自民府連と仲良しだね。自民党に対峙できるまともな野党が必要だと思うし、日本維新の会もまだその力はないが、我々が目指す。何でも反対は、一部の者が拍手喝采するだけ。 https://t.co/zlNP0btEtH
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) September 21, 2020
小沢氏は、「野党がほぼ一つになる。これが効果的に機能すれば絶対に政権を取れる」と強調したが、吉村知事と同じ日本維新の会の足立康史衆議院議員は「一年以内の目標なら、むしろ、新55年体制の一翼を担う万年野党、立憲民主党+共産党の連合を消滅させることの方が相応しい」と皮肉った。
小沢氏「1年以内に政権」 合流新党結成で意欲 https://t.co/mGLm2Fwvh6 @Sankei_newsより
↓
一年以内の目標なら、むしろ、新55年体制の一翼を担う万年野党、立憲民主党+共産党の連合を消滅させることの方が相応しい。— 足立康史 (@adachiyasushi) September 21, 2020
与党の立場からは、自民党の辻誠心練馬区議が「自公連立政権だけが良いとか、政権交代が良くないとかは一切言うつもりはありませんが、今の立憲民主党じゃ無理だと思います」と冷静にツイート。
ネット民からも
無理筋
支持率4%でどうやって?
すでに過去の人。
とツッコミが噴出。その中で40代を中心に「懐かしい」と声が上がったのは、
屁の突っ張りはいらんですよ。
というユニークなコメントだ。
これは80年代に一世を風靡した格闘アニメ「キン肉マン」の主人公、キン肉マンの決め台詞として知られる。ピクシブ大辞典によると、
「屁の突っ張り」とは「何の役にも立たない事・物」。それを「いらない」と言っているという事は、「無駄な物はいらない」すなわち「虚勢を張る必要がない」。自分には本当に自信がある、自分の実力は本物であるという事をアピールしているのである。
との意味だったそうだ。小沢氏が自信をもって政権奪取宣言をしているのであれば、まさにこの意味が適合する。
ただし、ブームの当時、このセリフの意味は子どもたちが理解していたかは微妙なところ。キン肉マンが気合を入れた時などにこの台詞を吐くと、登場人物の「与作さん」に
おおう!言葉の意味はよく分からんが、とにかくすごい自信だ!
とツッコミを入れられるまでが“お約束”の流れだった。キン肉マンブームの当時小学生だったアゴラの新田哲史編集長も小沢氏のコメントを報じたニュースに対し、与作さんのノリでさっそくツイート。
おお、言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信だ。 https://t.co/Eoxv1ZltbI
— 新田哲史 @SAKISIRU 今春創刊! (@TetsuNitta) September 21, 2020
これには当時を知るフォロワーたちから「キン肉マンw」「久しぶりに聞いたぜw」と共感(?)を呼んでいた。
他方、小沢氏の政権奪取宣言について野党側は真剣そのもの。共産党の志位和夫委員長は、「当然の発言だ。いま政権交代を求めずして何のための野党か」と同調し、オール野党の連携、共闘を呼びかけていた。
当然の発言だ。いま政権交代を求めずして何のための野党か。
オール野党で連携・共闘し、国民の暮らし最優先の政策を掲げれば、情勢の大激変をつくれる。https://t.co/Ro22x6dmNf— 志位和夫 (@shiikazuo) September 21, 2020
立憲民主党の枝野幸男代表や国民民主党の玉木雄一郎代表については21日夜時点、小沢氏の政権奪還発言に関するツイートは確認できていない。