理想の政策をつくるには?元厚労省・千正さんをゲストに勉強会開催

こんにちは、東京都議会議員(町田市選出)
無所属 東京みらい おくざわ高広です。

昨日は、TEAM無所属 東京みらいの勉強会で、元・厚生労働省企画官、現在は株式会社千正組代表取締役の千正康裕さんをお招きし、「現場の声を政策につなげるために」をテーマにご講演いただきました。


※水色のマスクがおくざわです(念のため)。

19年間厚生労働省で、年金、雇用、子育て、女性、育休、虐待、再生医療などの幅広いテーマで仕事をし、「自分の仕事の「その先」を見に行くしかない!」と一念発起し、現場や生活者と政策をつなげる活動に取り組む千正さん。

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政策とは何か、政策と民間サービスの違いは何か、コロナ禍で何が起きているのかといったお話は、いずれも私たちが持ちにくい視点であり、大変勉強になりました。中でも、「理想の政策をつくるには?」という部分に大変共感しました。

ざっくりとまとめると、

  • 1990年代ごろまでは、審議会で関係団体や有識者からのヒアリングを行い、意見集約や政策立案を行い、与党への説明を行ったうえで執行していく流れが出来上がっていた。
  • 2000年代になると、有権者が多様化し、意見集約が難しくなることで固定化したメンバーでの政策作りに限界が訪れた。加えて、国家戦略特区などの岩盤規制を打ち破ろうという動きもあり、政策が決まっていく流れがうまくいかなくなった。
  • 近年では、更なる暮らしの多様化、小選挙区制度の定着(弊害?)、政治のワイドショー化、ネット・SNSの普及により、「官僚が正解が分からない」状態に陥っているのではないか。

といった変化を踏まえて、

「誰かが悪いというより、フロー(政策決定の流れ)が壊れているのが問題。今の時代に合ったフローを作り直すことが必要。」

そして、このフローを一人でできる人はおらず、政治、行政、民間企業、生活者といったあらゆるセクターの人が互いに連携して、(課題の把握から)情報収集、解決策の提案、意見集約、意思決定、広報、普及、拡大(当事者に届くまで)を確立していく必要があるということでした。

(私が常々、「政官民の関係を作り替える必要がある!」と言っているのは、まさにこれ!)

では、「私たち地方議員はどのような役割を果たしていけばいいのか」という問いに対しては、

「仲間の多い翻訳家になってほしい!」

とのお答えでした。

官僚と民間企業、生活者との間で共通言語がない、つまり、発想が違う、使う言葉が難しいなど様々な理由から、とにかくコミュニケーションがとれていない現状を変えるには、その間を自由に動き回る存在が必要ということです。

私たち無所属東京みらいの掲げる”私たちがかけ橋になります”という政治家の価値を追い求めていきたいと、想いをさらに強める勉強会となりました。

千正康裕さん、お忙しい中を大変ありがとうございました!


編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属・東京みらい)のブログ2020年9月27日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログをご覧ください。