参議院を制する者が国政を制する。
目指すべきは、2年後の参議院選挙だ、というのが、私の国民民主党の皆さんへの応援のメッセージである。
衆議院ではどうやってもパッとしないだろうが、参議院になると国民民主党は大したものである。
また1人、国民民主党に入党された参議院議員がおられる。
所属国会議員が僅か15名の国民民主党にとっては朗報だろうし、このことに勇気付けられた国民民主党の支持者の方も大勢おられると思う。
まずはよかったですね、と申し上げたいところだが、実は、この程度では大したことはない。
来るべき衆議院選挙で国民民主党が大躍進するという展望は、依然として開けていない。
それが証拠に、国民民主党の公認を得て衆議院選挙に立候補しようとする新人候補者がどう見ても少ない。
小選挙区制を採っている衆議院の選挙では、国民民主党の候補者が小選挙区の第一位を取ることは殆ど不可能で、本来は国民民主党に所属していた方がよさそうな人でも、結局は立候補者が多い立憲民主党を選んで、重複立候補する比例区の方での当選を志向するようになってしまう。
政治家は評論家ではないから、能書きだけ並べていればいいというわけには行かない。
衆議院選挙で当選という結果を出せるかどうか、ということだけを考えれば、当選する可能性が殆どないと思われる国民民主党から立候補しようとする人が少ないのは、当然と言えば当然だろう。
しかし、そういう状況の中でもあえて国民民主党の公認を得て立候補しようとされる方がおられる。
偉いものである。
今回国民民主党から衆議院選挙に立候補する方々には、是非とも2年後の参議院選挙に挑戦するチャンスを与えていただきたいものである。
小選挙区制選挙の衆議院選挙では当選の目が無くても、中選挙区制選挙の参議院選挙ではひょっとしたら当選の目が出てくるかも知れない。
2年後の参議院選挙が国民民主党の本当の目標だとしたら、そろそろそのための布石を打っておいた方がいいだろう。
どうするか。
まずは、国民民主党としての自律性と自主性、独自性を存分に発揮し、国民民主党の魅力をドンドン発揮することである。
そのために、当面やるべきことは、立憲民主党との合同会派を解消すること。
中道保守、穏健保守の立場を明示するのなら、少なくとも共産党との選挙挙力はしないことである。
国民民主党は、この12月に党員参加の代表選挙を実施するという。
これがいい。
どなたが新しい代表になっても、国民民主党の独自性、独創性を存分にアピール出来るようになるはずだ。
そのためのツールとして独自の憲法改正構想を策定し、これを広く国民にアピールしようとしているのもいい。
小さくともキラリと光る政党、くらいにはなれるはずだ。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2020年10月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。