ポジションを失い、溶けゆく社民党。石破派も会長交代で、揺れる政界地図への所感

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日でしたか、議員会館で福島みずほ議員がすごい量のマスコミ記者たちに囲まれていたので何事かと思っていたら、こんなニュースが流れてきました。

立憲への合流が囁かれていた社民党ですが、国民民主党と同様、全員まとまっての合流は断念。福島みずほ党首は地方議員たちとともに居残る方針とのことです。

世間的には↑という感想を持たれている方が多いと思うのですが、かつては二大政党の一翼を担った老舗政党だけあって、地方組織がしっかりしていて地方議員がけっこういらっしゃいます。

正直、「大きな塊」を作るというのは小選挙区・比例代表で選出される国会議員の選挙対策であって、大選挙区制度で闘う地方議員から見ればまったく旨味がない話なので、地方組織から反発が出るのは当然と言えます。

また、福島みずほ氏も高い知名度により個人的に生き残れる可能性があるため、「福島みずほ議員+地方組織」が合流しないというのはある意味で合理的な選択といえるでしょう。

しかし、社民党がこうして縮小・分裂していくのも、立憲民主党の極端な左傾化によりポジションを失ったからこそ。

「共産党・共産主義ではない左派」

というのがざっくり言えば社民党の独自ポジションだったのだと思いますが、当初は中道を目指していた民主党系が左に押し寄せてきたことにより、すっかり独自色を失うことになってしまいました。

ただ今後、さらに「立共合作(立憲民主党と共産党の合流)」が進むようなことがあれば、再び社民党が「共産主義ではない左派」としてのポジションを取り返す日が来たりするのでしょうか…?

社民党については、足立康史議員の見解も参考に掲載しておきます。

また与党・自民党内でも、石破茂氏が派閥会長を辞するという大きな動きがありました。

石破氏、総裁選惨敗でけじめ 派内に不満、助言受け入れ 主流派志向に転換・自民

石破派は石破議員が自ら作った派閥ですから、引退するわけでもないのにその本人が身を引けば、常識的に考えると派閥は自然解体・分解していく流れになるかと思いますが、果たしてどうなるでしょうか。

「政策通」が多いと言われる石破派ですから、この流れが自民党の党内や政策形成にどのような影響を及ぼすのか…。

臨時国会を前に大きく動き始めた国政事情ですが、こうした流れには注視をしつつも、自分たちの政策提言を磨き上げることに注力をして参ります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年10月22日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。