山形・鶴岡のサイエンスパークで、「便から生み出す健康社会」をミッションに掲げるメタジェンの福田真嗣・代表取締役社長CEOと意見交換した。
- 脳がない動物はいるが、腸がない動物はいない。
- 腸と脳はつながっていて、腸内環境の乱れは、大腸炎や大腸がんなどの腸管関連疾患だけでなく、糖尿病や動脈硬化などの代謝疾患、パーキンソン病や多発性硬化症などの脳疾患、自閉症などの精神疾患などの全身性の疾患にも影響する。
- 腸には、約1,000種類、40兆個の菌があるが、人それぞれその割合などが異なる。
- 腸内環境は短期的には変わらないが、中長期的には食生活、環境、運動習慣、ストレスなどにより変わる。
- 便を検査することで、未病に対応できるという。
世界最先端の医学の研究は、臓器の移植ではなく、腸内細菌の移植。特に、大腸の粘膜に慢性的な炎症が生じる潰瘍性大腸炎では、腸内細菌の移植により根本的治療ができるのではないかと推測されている。その他にも、腸が全身性の疾患に影響している以上、腸内移植により、多くの疾患が改善する可能性がある。
つまり、遠くない将来、健康な人の便が売れる時代「うんち資本主義」がやってくる、ということだろう。
編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2020年11月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。