東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少、コロナ対策プロジェクトチーム社会混乱解決担当)です。
任期最後の一般質問に
さて、12月9日は令和2年第4回定例会・一般質問の日でした。私も自民党を代表して登壇しました。この任期中最後の本会議質問であり、私に配分された11分をどう使うか1か月前から準備を重ねて参りました。最終的に、以下の8問となりました。この質問内容の細かい補足説明もアゴラへの寄稿やYouTubeを使って解説していきます。
質問項目
- 都が行うコロナ対策における事業への要請について
- 小池知事の掲げる5つのレスについて
- 伝統工芸職人支援について
- 認知症予防について
- フレイル予防について
- 脱炭素社会について
- 学校給食について
- 国際スパイ活動について
紆余曲折の末
実は、GOTOトラベルに絡めた観光施策を当初は柱に据えていました。観光庁幹部とも意見交換をして、東京都としての立ち位置をどう明確にするかを、小池知事に問うつもりでしたが、状況が一変し私が質問をする必要もない社会情勢になったので、質問から落としたのです。
一方で、コロナ対策において、東京都が各事業者に対して、12月17日までの営業時間短縮要請を行った事で1日あたり2万円の協力金が出る事になりましたが、これは「虹色ステッカー」があることがセットです。
つまり、感染対策防止措置を取っている飲食店等が対象になるわけですが、そもそも、どの店舗もそれぞれの解釈で感染防止策を取っておりバラつきがあります。
私はこのステッカー発行を東京都が決めた時から、ずっと言い続けていますが、努力義務とは言え、営業に当たって感染拡大防止策の「義務」を求めたならば東京都が指針を示すべきだと主張し続けてきました。その上での質問としたのです。
総務局長から「策定する」という回答はなかったものの、都が要請しているガイドライン遵守は「自主的な対策をお願いする」趣旨の答弁があったので、これは今後の課題として、ようやく本会議場で浮上した形になります。
スタイルを変えて臨んだ
小池知事誕生以降、あまりにも乱暴で雑な東京都の政策に意見を述べる質問をこの4年間し続けてきました。しかし、都知事も最大会派も、その場でしのげば何とかなるという都民の皆様や都政に対して不誠実な答弁が続くので、最後の本会議登壇は「最大会派が求めている」提案型の質問を主としました。
認知症予防策、学校給食に全国産地の和牛肉採用、脱炭素社会に向けて都内事業者への新たな支援など、これまで都議会の各委員会でも取り上げられなかった、ニッチながら重要なテーマに光を当てて、それぞれ初めて公式答弁を役人から出させる事に成功しました。
また、最後の国際スパイ活動については、警視庁公安部の組織改編に関わる質問で、機密事項も多いし質問をしないことが「治安を守ること」になるのではないかという同僚議員の意見もありました。
ただ、一部で関係者談として報道されたこともあり、私の質問が治安維持にマイナスにならないように一言一句丁寧に構成し、警察庁、警視庁当該担当者との綿密な調整の上で本会議質問となりました。
スパイ活動について都議会で
私は2003年にテレビ朝日に入社しましたが、この時に映画「スパイ・ゾルゲ」が公開となり、テレ朝も製作委員会の構成員となっていた関係で新人研修として試写会に参加しました。
これを機にゾルゲ事件の尾崎秀実を動かしたものは何だったのか研究したことがあって「日蓮主義」に入っていった過去があります。それ故、スパイというと、尾崎のような存在に引っ張られがちですが、最近は様子が異なります。
諸外国の諜報員が普通に会社員に接触し、最先端技術などを盗んだりしています。こういうのを取り締まっていかないと、日本人の努力が無駄になってしまうため、公安部を強化したことが改組の狙いです。
今回、警視総監が議会で組織改編を断言したことで、本気度がうかがえました。警視庁の人事をめぐっては東京都の調整も必要なことから、最終作業に入っているとの答弁でした。
私なりに、都政に足跡を残し、広く都民の皆様と現状を考えるきっかけの質問にできたと考えています。
時間をかけて、それぞれのテーマも考察をして参りますので、こちらも宜しくお願い致します。