医療崩壊前に都庁崩壊!? 現場の混乱を理解していない小池知事

2021年02月08日 16:30

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

あっという間の1ヶ月

2月7日までの緊急事態宣言は1ヶ月延長される事となりました。正直なところ、クリスマスの頃から走り回ってきた自分にとって、年末年始の感覚もなく、気づけば2月になっていたという感覚です。そして、飲食店の皆様はじめ多くの方の経済活動が制限されるのを肌で感じながら、宣言が延長された事を悔しく思っております。

川松氏(HPより)

コロナ対策は、大きく「医療の柱」と「経済の柱」があります。どちらかというと、私は当選以来、医療系の道を歩んできました。平時では一般的に票になりづらいので、人々が手をつけてこなかった医療政策だけに私も責任を持って、誰よりも「都民皆様の為に働く」と決意しています。その上で、これまで形で東京都の医療崩壊について各メディアで問題提起を行なって来ました。しかし、要因は決して1つではなく、様々な事象が重なり合って現状になっているだけに単純な問題ではなく、連立方程式を解いていかなければならないのです。

参考に)
東京都が「医療崩壊」…でも小池知事が「まだやっていない対策」がある
公立病院の活用という方法(現代ビジネス掲載 1月9日)
この記事がきっかけで、事態は少しずつ動き始めた。

私は都議会議員の立場と、東京都医療審議会委員という立場からも発信を続けていく責任を感じております。そういう中で、実にこの1年間、色々な角度から事に当たってきたわけです。年明けには、小池知事が緊急事態宣言を求める中で、自身が「指揮命令」できる都立病院については、小池知事自身が設定したコロナ対応1100床という目標に対して、300程度しかベッドを使っていないという事態を現代ビジネスで記しました。この現状は菅総理や政府周辺にも届いたようで、だいぶ使用率が上がりましたが、それでも追加で掲げた最大目標数1700床には届きません。

「役人の常識」と「政治家の決断」

この背景を探ると、都庁舎内の縦割り行政の弊害があります。そもそも、私は昨年の3月頃から東京都医師会の要望もあり、東京都に入院調整を行う「調整本部」の設置を求めてきました。保健所に入院調整権限があるものの東京の23区特別区では病院所在の地域差もあり、各保健所任せの体制は負担が大きくなる。だから、広域で空き病床を把握しながら、効率的にコロナ患者の行き先決めをサポートする調整本部が必要だと考えていたのです。

東京都では福祉保険局内部に「調整本部」を設置したものの、あくまで入院調整権限は23区各区だという建前を崩さず「法的根拠の無い善意でやっている」調整本部という哲学が局内に広がっています。この悪影響はどんな所に出てしまうかというと、休日や夜間はオープンしないのです。(1月下旬から夜間オペレーターは配置するようになった)

本末転倒となる東京都部局の迷走

つまり、1度は調整本部に上げても、調整つかずのまま夜間や週末を迎えれば、結果的に保健所の負担は増えるという悪循環を迎える事になるのは自明です。こうなると、各23区保健所所長さんの力量勝負になりますが、年末年始は、病状悪化や新規陽性者の方が増えるだろという予測が出来ていたので、有志の保健所長さん達が輪番で調整本部を夜通し支えるという体制になりました。私は、この動きを聞いたからこそ、年末年始休暇などの時間は無い。出来る限りの動きを展開しようと、気づけば既に2月でした。

私は、この輪番を担って頂いた所長さんに敬意を表すると共に、福祉保健局へ怒ったのでした。それぞれの地元でも大変な所長さん調整本部をサポートするのは本末転倒ではないか、もし仮に地元において目の前に注入出来る時間を、都庁舎の仕事に使っているのはおかしいだろという事です。

更に、衝撃的な話も出てきたのです。前述のように、都立病院を活用せずして、民間にお願いばかりするのは変なのですが、調整本部が都立病院に患者さんをほとんど割り振っていなかったのです。それでも病院の現場は知事室あたりからの上層部から何とかしろと発破をかけられるわけですから、病院側は大変で、一生懸命に個別に保健所へ「うちはベッドがあります」と直引きの営業をしている状態です。

官邸サイトより

こんな馬鹿げた事が、都知事の足下で起こっている事を誰も庁舎内で指摘しない事が大問題と思うのです。だから、私は都庁内の「医療族」が都知事に何をどう伝えているのかの情報開示を求めています。小池知事の振る舞いを見ていると、現場の混乱を何も分かっていない。むしろ、「こんなに私は頑張っているのに」という空気を感じます。

感染症対策をコロナ以前から訴えてきた武見敬三参議院議員と私

菅総理・小池知事の政治決断は

この管轄の壁、役人の縦割り文化は国も同じです。大学附属病院は文科省、自衛隊病院は防衛省など、全てを厚労省が指示出せない。ましてや、都道府県となれば知事を超えて公立病院に何も出来ません。当然、国も国立系にはしっかりとやるべきことはやらなければなりません。小さい話ですが、東京都では福祉保健局と、都立病院を管轄する病院経営本部は別物です。

また、これまでも言われてきたように民間病院もICU機能や感染症対策については、対応可否の濃淡があります。だからこそ、医療機関全体を通してのマネジメントが必要で、特にこれからワクチン接種事業も始まれば当然です。が、今お伝えしたように、国も都もセクショナリズムを超えた体制が出来上がっておりません。

それ故に、菅総理や小池知事には強いリーダーシップが求められます。どの医療機関、医療人も立場の違いはあるものの、広くコロナ対策には協力するという方が多数を占めます。そういった、魂のある方達の気持ちが折れたり、離れたりしないように、今こそ新たな「対策体制」を再構築する必要があります。私は、マスコミも経済を回さなければいけないという局面で、検証は必要ですが、個人の感想レベルの足の引っ張りはやめて、全員野球が出来るように環境を整備して欲しいなと思います。

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東京都議会議員(自由民主党、墨田区選出)

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