菅さんは、今の段階では後継者のことをまったく考えていないようだ
今はそこまで頭が回らない、と言ったところだろう。
菅さんは、今回の訪米に当たって一人も閣僚を伴っていないようだから、現閣僚の誰かを自分の後釜にする、などという考えはまったくないのだろう。
菅さんは、「チーム菅」みたいな発想はどうも持ち合わせていないようだ。
決していいことではないが、結局はこれが菅流ということである。
目先のことで頭が一杯で、先のことは殆ど考えていない、ということだ。
バイデン大統領とは、自分が会えば、それで十分、バイデン大統領との間に個人的な信頼関係が作れた、とアピールできればそれで十分、だとでも思っておられるのだろう。
アメリカにとっては極めて重要な会談だが、菅さんにとっては、バイデン大統領と直接会えば、今はそれで十分、というところか。
二階さんは、少々違う。
昨日のオリンピック中止発言は、それなりに知恵を絞ったうえでの発言だと思っていた方がいい。
オリンピック開催に向かってひた走りに走っている菅さんに対しての牽制にはなるだろうし、同時に自分の存在価値の大きさを誇示することにもなる。
二階さんが何を考えているのかよく分からないところが、如何にも二階さんらしい。
二階さんが如何にも古狸のように見えてくる。
実際にそうなのだが。
老獪な二階さんに対抗するためには、やはり同じくらい老獪な人を持ってきた方がよさそうだ。
目下のところ政界のもう一人の狸は、皆さん、ご存知のあの人。
二階さんの昨日の発言を、「叱咤激励でしょう」と言い切れる人である。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年4月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。