米国主催の気候変動問題に関する首脳会議(サミット)で、菅首相は、2030年度までに温室効果ガスを13年度比で46%削減するとの新たな目標を表明しました。
この数値は達成可能なのでしょうか。
政府はどれだけ本気なのでしょうか。
菅義偉首相は、野心的な目標を掲げて世界の議論をリードするとかなり前のめりです。
我が国の2030年度の温室効果ガスの削減目標について、2050年カーボンニュートラルと整合的で、野心的な目標として、2013年度から46%削減を目指すこと、さらに、50%の高みに向け、挑戦を続けていきます。トップレベルの野心的な目標を掲げることで、世界の議論をリードしていきます。 pic.twitter.com/fjnyncJCtQ
— 菅 義偉 (@sugawitter) April 22, 2021
金子勝慶應大名誉教授は、再エネでこの目標を達成する気が満々のようです。ベースロード電源も再エネで賄うつもりでしょうか。
【日本を滅ぼすクズたち】スガが2030年温室効果ガス46%削減を表明だが、電力会社の地域独占を守って再エネを散々妨害したあげく、脱炭素のなで原発の新増設とリプレース推進議員連盟」設立。会長は右翼のイナダ朋美、顧問は嘘つきアベと大臣で現金授受のアマリに甘利明だ。https://t.co/KGgkLnfVbr
— 金子勝 (@masaru_kaneko) April 22, 2021
池田信夫アゴラ研究所所長は、その結果どうなるのかよく考えろと言っています。政治や行政が政策のメリットやコストを考えないで先走るのは、京都議定書のときも同様でした。
「世界の議論をリード」することは目的ではない。日本が46%削減したら、地球の平均気温は何℃下がるのか。それによってどんなメリットがあるのか。そのコストは何兆円かかるのか。 https://t.co/5H3XpdM8QM
— 池田信夫 (@ikedanob) April 23, 2021
電力会社の中の人も、実現可能性に関してとても心配しています。
〉▽再エネなど脱炭素電源の最大限の活用▽投資を促すための刺激策▽地域の脱炭素化への支援
高い目標を掲げるのは結構なことだが目標を掲げる以上それを実現するための具体策を示すのが政治の仕事。既に確立した技術である原子力の活用を進めていくのが政治の責任ある態度である。 https://t.co/84q0KAPYVu
— たそがれ電力 (@Twilightepco) April 22, 2021
環境原理主義の人たちの中には、46%では生ぬるい、60%にしろという意見もありました。地球環境のためなら、日本人がどれだけ貧しくなってもかまわないという思想は筋金入りです。
また、小泉進次郎環境相が算出したという「46%」という数字に対しても、各方面から多くのツッコミが入り、大喜利の様相を呈しています。
小泉進次郎氏の描写する「46という数字のくっきりとした姿は見えないがおぼろげながらシルエットが浮かぶ」という状況が理解できないし、進次郎氏の霊感に基づく決定がそのまま政策となり発表されてしまう現状が怖い。ぼくちゃん「し(4)んじろ(6)う」のラッキーナンバーなんです、とかいいそう。 https://t.co/4vKHsWjarl
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA『イスラム教再考』3刷決定 (@IiyamaAkari) April 24, 2021
小泉進次郎環境大臣
くっきりとした姿が見えているわけではないけど、おぼろげながら浮かんできたんです。『46』という数字が。シルエットが浮かんできたんです勘や第六感を根拠にするのは【推論 reasoning】ではなく【カルト cult】です。こんな魔術的思考を報じるテレビも非常識すぎます! https://t.co/27DpyRhfAT
— 藤原かずえ (@kazue_fgeewara) April 24, 2021
これから炭素税が関税としてかかってくるとなると、国内の製造業の立ち位置も難しいものになっていきます。
他国に先んじてCO2を削減してきた日本は、EUやバイデン大統領の理屈に屈するのでしょうか。
今年なされた選択は、歴史的に大きな意味合いをもつことになりそうです。