東京ビッグサイトの催事をふっ飛ばした東京都の責任

金曜の晩に緊急事態宣言→「留意事項」を無視して東京ビックサイトの週末催事をふっ飛ばした東京都の責任を問う

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本日から緊急事態宣言の期間に入りましたが、多くの業界・事業者から悲鳴にも似た声が次々に私の元にも届いています。

東京ビッグサイト coward_lion/iStock

もちろんどこも非常に厳しく、しっかりと対応・補償を求めていきたいと思いますが、まずは「東京ビックサイト」に関係するイベント催事について取り上げたいと思います。

23日(金)の夜に緊急事態宣言が決定され、すぐさま週末から東京ビックサイトが使用不能になりました。正直いってむちゃくちゃすぎる対応と言わざるを得ません。

やり場のない怒り、行き場のないお弁当。関係者の努力を思うと涙が出てきます。

出店者・出演者がスタンバイし、イベント会場設営など進む中で、金曜日の晩にすべてのちゃぶ台をひっくり返したわけです。十分な補償がされるかもわからないままに。

そして今回、会場の使用許可を出さずにすべてのイベントを中止に追い込んだ東京ビックサイトの運営者「㈱東京ビックサイト」は東京都の外郭団体(監理団体)なので、東京都の意向によって対応が決まります

https://twitter.com/zkurishi/status/1385762669580349444

東京ビックサイト問題にずっと取り組んできた栗下都議によると、これを決定した都庁は現場に対応を丸投げし、土日を理由に電話すらつながらなかった模様です。

こうした混乱が起きないように、政府から都道府県知事に通達された「基本的対処方針に基づく催物の開催制限、施設の使用制限等に係る留意事項等について」では、2ページ下段にこのように記されています。

② 留意事項
(Ⅰ)本目安の取扱い
本目安は、感染拡大を速やかに抑える観点から、5月11日までの緊急事態宣言期間中、原則全ての催物・集会について適用すること。ただし、無観客化・延期等を実施すると多大な混乱が生じてしまう場合も想定されることから、このような事態と主催者が判断する場合には、例外的に、25日から直ちに無観客化・延期等を実施しないこととして差し支えないこともあること。ただし、この場合、催物の主催者は、該当の特定都道府県及び国の双方に相談の上、進めることとすること。

https://corona.go.jp/news/pdf/ikoukikan_taiou_20210423.pdf

明らかにこの「留意事項」を週末のビックサイトには適用するべきだったと思いますし、実際に劇団公演やプロスポーツも25日(日)は経過措置として有観客で行われたものもあるようです。

東京都の管轄下にある東京ビックサイトでは、どういうわけか使用制限を厳格に求め、事業者・関係者に過剰で無用な負担をかけたわけで、その責任は極めて大きいと断じざるを得ません。

なぜ東京都は、この経過措置を認めなかったのか。都知事はこういう状況が起きていることを認識しているのか。決定を促した主体としての責任は。

https://twitter.com/zkurishi/status/1386096957890781186

こうしたことを問おうにも、都議会は閉会中。4月上旬にも、都知事は新たなコロナ対応予算を「専決処分」していました。

専決処分のすべてを否定するものではありませんが、病床が逼迫していないのに緊急事態宣言を要請した是非も含めて、これから臨時議会を開くことは必要不可欠でしょう。

にもかかわらず、都議会は自民・公明・都民ファーストの会の三会派の反対によって開かれていません

都庁職員とズブズブの自公には元より何も期待していませんが、都民ファーストの会も知事を守るために責任放棄している同じ穴のムジナと厳しく断じざるを得ません。

我々(東京維新の会)は自公・都民ファを除くすべての会派と共同で、都議会を開会する申し入れをしているところです。

東京ビックサイトで起きた、政府・東京都の不作為による大きな被害。三度目の緊急事態宣言であり、宣言が発令されることは数日前から確実視されていたわけですから、いくらなんでももっとやり方があったはずです。

東京都への対応は都議会議員にお願いしつつ、私は国会から政府に対し、このビックサイト問題への十分な補償を早急に求めていきます。

また、こうしたビックサイト問題はおそらく氷山の一角に過ぎません。過剰対応や不十分な補償案件についてきまして、一つずつ丁寧に実態を調査し、速やかな改善を求めてまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年4月25日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。