東京都のコロナ統計データを初心者もわかるように解説

東京都のコロナに関する統計データを初心者にもわかりやすく解説するから読んでくれ

コロナが収まりませんが、いまだに知識の乏しい人からいろいろ「えっ、そんなこともしらないの」と言うことを言われて閉口することがあります。今回は東京都の発表した今年3月までのコロナの統計を素人にもわかりやすく解説します。

Stossi mammot/iStock

その前に無症状から感染させる訳がないガーの人に

わたしは「コロナの被害よりいまの非科学的な無意味対応では経済被害の死者や被害者の方がはるかに大きくなる」という立場ですので、コロナ対策は「選択と集中」を徹底して投資効果の高いところに集中投下して、大きな効果が期待できず経済破壊が大きい部分は開放するというメリハリをつけて対応しろとずっと言っています。そのためにはいままでの対応の検証と費用対効果の試算をして、ひとりの人命を救うのにもっともコスパがいい手法にリソースを注ぐ。これが当たり前と思うのに、実務ができない専門家も首長もこれができない。なのでコロナは嘘、コロナはでっちあげ派もコロナ脳と同様に忌み嫌っています。

さて、いまだに「無症状を検査で発見しても意味ない」という方がたくさんおられ、そのたびに説明しているので今回はまとめて。まずこの人たちは

最初から最後まで無症状

発症前の無症状

を完全に混同しています。インフルエンザとコロナの違いが分かっていません。

インフルは発症してから周囲に感染させるのですが、コロナは発症前でも感染させます。このときは本人に自覚がないのがまずい。いろいろ論文がありますが、このときに一番感染を広げているという説もあります。逆に発症してから1週間経過するとPCRで陽性でも他人を感染させる能力はありません。「PCRで陰性になるまで出社するな」とかいう企業はバカ企業です。

つまり、最初から最後まで無症状は他人にうつす可能性は低いが、発症前の無症状は高いということです。コレを混同して無症状を見つけても仕方ないというのは無知すぎます。わたしが高齢者施設では毎朝従業員の抗体検査をするべきと言ってるのはこれです。それでは本題に入ります

東京都のデータより。コロナで死んでいるのは誰か


第1波から第3波までの致死率と死者の平均年齢です。
第1波では治療法も確立されておらず検査も絞っていたので有症者しか検査しておらず、本来もっとたくさんいた陽性を見逃しているので致死率が大変に高かった。治療法が確立していなかったということもあります。

しかし第2波では大きく致死率が下がりました。これを「治療法が確立したので医療関係者のおかげ」とテレビで言ってる専門家が大半でしたが、第3波では致死率が2波の3倍に上がりました。検査も増やして治療法も確立したのに死にやすくなった。おかしくないですか?

理由を推測するに、死亡者の年齢です。

どの年代も致死率が違っている。90代であっても致死率は半分くらいになりました。
それではなぜ、死者の平均年齢が上がったのか。答えは簡単です。

施設内感染が炸裂したから高齢者の患者が多く出た

ですね。実際、東京は年末に施設で感染した認知症の患者が病院に送られ、次々と院内感染を引き起こしたという話をいろいろ聞きました。高齢者施設にリソースを投下しろとずっと前からいっているのにしなかった報いですね。大阪のいまも同じです。

で、第3波では

50代以下の男性の致死率0.08%、女性は0.04%

ですので、この年代にとってはインフルエンザ並ということができます。50代以下の女性は罹患しても2500人に1人しか死にません。そして後から出てきますがその場合は肥満などの基礎疾患がある場合がほとんどです。

参考までに2019年の日本人の平均寿命は男性が81.41歳、女性が87.45歳です。亡くなられた方にはお気の毒ですが、天寿を全うされた方が大半と言うことも言えます。

東京と全国の医療水準は違うのか


実はほとんど変わりません。年代別の偏差を加味していないので断言はできませんが、それほど差は無いようです。
では大阪はどうなのか

大阪の死亡率は東京の1.7倍。全国平均よりもずっと高く、毎回重症者が多く出ることとあわせ、どうして大阪は重症者が多くて致死率も高いのか、根本的に調査して究明しないと永遠に緊急事態と騒ぐと思います。

もっとも死んでいるのは90代の男性

コロナはほとんど高齢者しか死なないといってもいいのですが


男性の90歳代と100歳代は罹患すると4人に1人が亡くなります。が、逆に言うと4人に3人が治癒するということです。女性に至っては100歳代でも8割が治癒されてます!!!
かかったら絶対死ぬと思い込んでいる高齢者が多いのですが、むしろ死ぬ方が稀なのです。あとから出てきますが東京の死者の過半数は高齢者施設の人なので基礎疾患があったりして自宅て過ごせない要介護の人が大半ですから、健康な高齢者はそれほど死ぬわけではありません。むしろ肺炎球菌は高齢者の致死率15%ですからもっと怖いとも言えます。

過半数が院内・施設内感染で亡くなっている

第3波では、亡くなられた方の55%は高齢者施設の院内・施設内感染です。


リンク不明。つまりどこで感染したか分からない人は33%しかいません。だから欧米のように高齢者施設のワクチン接種を最優先にし、高齢者施設へのウイルス侵入を防げとあれほどいっているのに・・・

ちなみに若者からいろいろ経由して施設の高齢者にうつしているという定説ですが、大阪が詳しくデータを載せていますが

高齢者のピークは若者よりずっと前にきたそのあと40代、20代と続く。つまりこれは高齢者から感染が広がり、高齢者から同居の40代、50代にうつしている可能性が高いということです。高齢者の交友関係は高齢者なので、施設で働く職員も高齢化が進んでいる今、若者が広げているガーはもう止めた方がいいと思います。

基礎疾患のある人は注意

基礎疾患ありが96.3%

特にコロナでは肥満が大きなリスク要因だと知られていますが、厚労省は慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満があります。また、妊婦や喫煙歴なども、重症化しやすいかは明らかでないものの、注意が必要とされていますとしています。そもそもCOPDの原因は喫煙が多いわけで、男性の致死率が高いのもこれだと言われています。

逆に言うと、基礎疾患のない人は96.3%死なないのです!死ぬ方がよほど難しい!!

コロナを怖がるのであれば正しく怖がりたい。そして160人の失業者が出れば1人の自殺者が増えることも経済学のファクトです。

いまのまま、コロナ対策に全振りしていればいずれ恐ろしいほどの自殺者が出ます。企業の雇用助成金は今年の6月まで。もちろん延長はさせるでしょうが永遠には無理です。そのときになって後悔しても遅いのです。自殺の津波は不況から遅れてやってきます。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年5月10日の記事より転載させていただきました。