IOC(国際オリンピック委員会)よ、日本を、そして日本人を舐めるのもいい加減にしろ!
最近、沸々とそうした感情が湧き上がってくる。IOC最古参委員ディック・パウンド氏(79)が、本年開催予定の東京五輪について「菅首相が大会中止を求めたとしても、開催される」と発言したこともそれに拍車をかけた。一体、お前は何様だと! 日本の首相より、あなたは権限があり、偉いのかと。
日本はIOCの「植民地」ではないのだ。菅義偉首相はこの委員の発言に怒り、抗議しなければいけない。しかし、現時点においては首相が抗議したとの報道はないので、何もしていないのだろう。本当に情けない。
パウンド氏は「仮に菅首相が大会中止を求めたとしても、それはあくまで個人的な意見に過ぎない。大会は開催される」と言い切ったというから益々腹が立つ。また、IOCは五輪の参加選手らに対し、新型コロナウイルスや猛暑による健康被害のリスクは自己責任とする同意書の提出を義務付けているという。
パウンド氏は「充分な情報を持った科学的なグループが公衆衛生当局と連携し、五輪を開催しても日本人のリスクは増えないと言っている」などと安心・安全な大会をアピールしているが、そこまで安心ならば、同意書の提出は必要ないだろう(直近の夏冬6大会で「健康被害」や「死亡」が記載された同意書はない)。
バッハ会長が「我々は犠牲を払わなければならない」と発言したが、犠牲とはそういうことだったのかと思い至った次第である。選手がスポーツに情熱を燃やすのは良いが、死んでは元も子もない。そこまでの犠牲を払って開催すべきものなのだろうか。
ちなみにパウンド氏は「アルマゲドン(最終戦争、人類滅亡)を除けば大会は成功する」とも言い放ったようで、ここまでくれば、最早、狂気である。緊急事態宣言下でも、五輪を開催するということだけでも「おかしい」と思うのに、ここまでくれば、呆れるしかない。
IOCとは直接関係ないが、東京五輪・パラ選手村で「酒類持ち込み可能と判明」との報道があった。緊急事態宣言下において、酒類の提供を控えている飲食店の店主にとっては、腹立たしい報道だろう。私は飲食店主ではないが、それでも、腹が立ったのだ。「飲食店の皆さん、感染対策はしつつ、もう時短営業しなくて良いですよ、お酒もドンドン出してください」ーそう大声で言いたい気分だ。政府よ、「五輪ファースト」はもういい加減にしてくれ!