いざとなったらオリンピックの開催を2か月ほど先延ばしにすることですね
さすがにオリンピックの中止はないが、2か月程度の先延ばしはあってもおかしくないな、と思っている。
普通ならオリンピックの開催はない、と感染症の専門家の方々が仰るのは当然だと思うが、オリンピックの開催中止を決断するためにはそれ相応の理由が必要である。
新型コロナの変異種が猛威を振るって、手が付けられないような状況にでもなっているのであれば、さすがに誰もオリンピックの開催を強行しようなどと思わないだろうが、ワクチン接種が急速に進展し、新規コロナ感染者数も着実に減少し始めている現状では、今はどちらかと言うとアンダーコントロールの状態。
病床の確保にもある程度目途が付き始めているようだから、リンピック開催のための環境整備はそれなりに進展している、と見ていいのではないか。
オリンピック競技に出場する選手やオリンピック関係者に対するワクチン接種は相当程度進んでいるようだから、残された課題は無観客開催にするか有観客開催にするか、という一点だろう。
ワクチン接種を終えて2週間以上経過した人だけ入場を認める、ということにしたら、コロナ感染リスクを拡げるということにはならないかも知れない。
何にしても、今直ちに結論を出す必要はなさそうだ。
安心、安全の内にオリンピックを開催しなければならないことは、当然のことである。
その、安心、安全に不安があるのであれば、やはり開催時期を変更すべきだろう。
いざとなれば、オリンピック開催を2か月ほど先延ばしにすることである。
どんなに疎ましくとも、専門家に対する敬意を失ってはいけない
菅さんが激怒している、などという話が伝わってきたが、私はこれは一種のフェイクニュースなんだろうと思っている。
自分の気に食わないことを言われたら、誰でもムッと来るだろうが、菅さんはそういう感情をすぐ表に出すような人ではない。
感情を表には出さないが、行動で示す。
これが、菅さんの特徴である。
宮仕えの人には怖いと言えば怖い存在ではあるが、部下でも何でもない専門家の方々は、一切動じないことである。
その内に菅さんの影響力は消える。
専門家の皆さんは、あくまでしっかりご自分のポジションを維持されることである。
「オリンピックの開催のことは、俺が決める。」
菅さんのこのスタンスは変わらないはずだが、だからと言って専門家の皆さんは些かも自説を曲げることはない。
菅さんは菅さん。
専門家の皆さんは、菅さんに阿っていたのでは感染症の専門家と言えなくなってしまう。
他人の顔色を窺わないのが、専門家の専門家たる所以だろう。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年6月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。