中国共産党に祝意を表するなどとても出来ないのだが

香港から政治的自由を剥奪しても恥じない中国共産党に祝意を表することなどとても出来ないのだが・・

中国は、言論の自由も政治的活動の自由も著しく制限された専制主義国家であり、その実質的支配者が中国共産党だということはそれなりに了解しているが、そういう中国政府や中国共産党と私たち日本国民がどう向き合っていくべきか、というのは、結構難しい問題である。

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軍事強国を目指す中国との決定的対立は回避しなければならないが、さりとて政治的自由を抑圧し、様々な人権侵害を続けていると言われている中国政府や中国共産党に阿るようなこともしたくない。

中国共産党の結党100周年にあたって日本からどういうメッセージを送るのがいいのか、ということについて、要路におられる皆さんはさぞ悩まれただろう。

さすがに日本政府は何のメッセージも出さなかったようだが、自民党の二階幹事長、公明党の山口代表、立憲民主党の枝野代表、社民党の福島代表は、それぞれ祝意のメッセージを出されたようだ。

一方、維新も国民民主党さらには日本共産党も何らのメッセージも出さなかったようだ。

台湾有事を回避する一つの知恵として、自民党や公明党のように中国共産党に祝意を伝達してそれなりの友好関係を構築するのもありだろうし、その逆に、何のメッセージも出さないで中国共産党とは一線を引いておく、というのもありそうだ。

まあ、私自身は、一党独裁の中国共産党や共産主義、さらには専制主義国家の中国政府とは出来るだけ関わりたくないな、というのが本音だが・・。

さて、皆さんは如何か。

恐れられる国になるよりも、尊敬される国になることを目指しては如何?

普通は弱い犬ほど吼える、と言う。

しかし、れっきとした軍事強国の中国が何であんなに居丈高な物言いをするのか不思議でならない。

更なる軍事強国を目指して、その軍事力で世界を支配しようとでもしているのだろうか。

この状況が続くと、嫌中、反中の人が多くなるはずである。

中国は、既に世界から恐れられる国の一つになっている。

しかし、本当は恐れられるよりも、尊敬される方がいいはずである。

戦争放棄、自国防衛のための必要最小限の軍事力しか持たないことを宣言している日本は、どう逆立ちしても軍事強国にはならない。

一方、中国は益々軍事強国化していくだろう。

しかし、それが中国の国民にとって本当にいいことかどうか。

軍事強国化した国は、いずれ国内に様々な矛盾を抱え、内部崩壊していく可能性がある。

恐れられる国を目指すより、尊敬される国、信頼される国になることを目指す方が遥かにいいと思うのだが・・。

この問題について語ることはかなり難しそうなので、今は、ほんのさわりだけ書いておく。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年7月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。