今週のつぶやき:論破王のひろゆき氏を論破した言語学者ほか

オリンピックもいよいよ終わりに近づきましたが、これを書いている時点で金が24個、メダル総数は51個となり、過去最高を更新しつつあります。地の利もあったと思いますが、暑い中、選手はよく頑張りました。コロナが収まったらメダル選手のパレードでもされたらよいでしょう。いや、オリンピックに出場した日本人選手全員のパレードもアリでしょう。無観客故の知恵を出してこの栄光の余韻を長く楽しめるイベントやショートドラマをつくるなど盛り上げ方はいろいろ思いつくはずです。最後の2日間、期待しましょう。

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では今週のつぶやきをお送りします。

アメリカ雇用統計は想定通り。株価は堅調、注目はビットコインか?

アメリカの7月度雇用統計が発表になり、94.3万人増と極めて高い数字が出ました。併せて5月、6月分も修正で合計11.9万人分の上方修正が出ています。統計上合わせて100万人以上のプラスで失業率も0.5%ベーシス改善し5.4%となっています。これは一部の州で失業手当の上乗せ分を9月初めの期限満期を待たずに止めた州が多かったことで失業手当で潤っていた人たちが急いで職に戻った理由だとみています。大学などが9月からかなり平常化してくるのでそれに合わせた関連の人材確保の動きも出てくるはずで8月度の雇用統計もよい数字が出るはずです。

株価については雇用統計が良すぎると金利の早期引き上げ感が強まるため、ナスダック銘柄や金(ゴールド)は芳しくありません。一方、レジャー関連は7-9月決算で昨年比売り上げや利益が2倍、3倍といった数字が出てくるのは確実でそのあたりを材料に8月中は引き続き全般的に堅調に推移すると思います。日本株は先週のこの項で申し上げたように値動きが重くなっています。もちろん、感染症問題もありますが、ここにきて自民が菅総理継投で一致しつつありますが「火中の栗を拾わず」で、これは暗い影となりそうです。

さて、しばし光が当たらなかったビットコインは価格調整を終了しています。30000ドルの攻防から40000ドルまで戻し、買い安心感が出てきていますので大口投資家も再度触手を動かす可能性はあります。暗号通貨が世界で認識されるためにビットコインが「矢面に立たされている」と考えています。とはいえ、暗号通貨が何らかの形で着実に認知されてきており、その代表銘柄で投資家層も厚くなったビットコイン相場に再度スポットライトが当たってもおかしくないのかもしれません。個人的には興味ないですが。

SNSやるほど暇なのか?

SNS=罵詈雑言としたら炎上しそうですが、掲示板などの書き込みをたまに見ていると品のなさにはあきれてしまいます。言葉遣いに教養を感じず、私は動物が雄たけびをあげているのかと思っています。自分で自分に放っているならともかく、他人を頭ごなしに全否定してさらにボコボコにする書き込みをみてこれがわが同胞なのだろうか、と思ったりします。

論破王のひろゆき氏を論破した言語学者という記事があったのですが、ひろゆき氏は論破王というより単なるあまのじゃくで人がAといったものにBという切り口で相手がハッとしてわきが甘くなったところを一気呵成で攻め入るという手口は見え見えです。この言語学者がこの話題となった一つであるフランス語の解釈を巡り、ひろゆき氏のフランス語能力を「かなりひどい」と評しています。私はフランス語が分からないので判断できませんが、教養人と一般人と未教養者が使う言葉は全く違うし、文法を全員が完全に理解しているわけではないのでこの論争は言語学者が論破したわけではなく、私から見ればどっちもどっちなのだろうと推測しています。

SNSは人のことが気になってのぞき見して、それをネタにワイワイやるわけですが、それはあまりにも暇すぎる話のように思えます。現代社会でこれだけ情報にアクセスしやすくなったおかげで私は24時間が仮に48時間になってもまだ読み物を読み切れず、仕事をやりきれない状態です。他人をかまっているならその間に自分でさっさと何かやるほうが意味があると思うのですがね。「のぞき見」は比較文化で相対評価基準なんです。「家政婦は見た」そのものです。そうではなくて絶対評価を自分自身でつくりあげましょう。

銀座が衰退している?

日経に「銀座『再編』に見る近未来 はじかれるニッポン」と題した編集員記事が掲載されています。要は銀座で空室率が上昇し、危機感があるが、銀座のブランド観をもって強弱感が対立しているとのことです。私は不動産事業者として銀座はこのままでは過去の産物になるとみています。理由は銀座の客層が偏り過ぎていること、その偏りの理由がブランド志向で店舗の敷居が高いことがあります。ただ、それより究極的なのは私鉄が乗り入れていない繁華街である点です。これはあまり指摘されていないでしょう。

私鉄乗り入れ駅周辺のメリットは回遊する人の年齢層がワイドさであり、様々な客層を取り込めるのです。一方、銀座はわざわざそこに行くことに価値を見出す強い支持層で支えられています。行きにくさが逆に付加価値を生むと言ってよいでしょう。ただ、銀座の栄光ははるか昔の話でそれに幻想を持つ方々もオーバーエイジになりつつあります。

とはいっても銀座を別の観点から見ると潜在的成長性はあるのです。それは山手線で東側部分(田端から品川)で一般的繁華街は上野と銀座しかないのです。秋葉原は特殊、品川は単なる乗り換え場所で街としては全く魅力なしです。山手線西側は渋谷、新宿、池袋がある点を考えると銀座商店街が攻め方を変えれば変質化できると思っています。日劇と映画館の有楽町の奥地のイメージ脱却を計れれれば面白くなるでしょうね。

後記
この2年ほどトレイル歩きをかなり頻繁にやっているのですが、はまった理由がAll Trailsというスマホのアプリ(パソコンでもOK)。行くところを決めてあとはそのアプリさえあればGPSと地図が連動し、標高差がわかり、そのトレイルの見どころも無数の写真が掲載されており、楽しさに圧倒されています。かつて、トレイル歩きで何度か道に迷ったことがあったのですが、これで岩山で道なき道を歩いても10mも外れればすぐに分かります。ちなみにこのアプリ、英語ですが、日本のトレイルも全部出ます。日本にトレイルは圧倒的に少ないですがこれで近所の新発見ができればいいですね。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2021年8月7日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。