ファックス対応しかしないクレジットカード会社の謎対応

6月決算の法人の納税期限が8月末に迫ってきました。今回もクレジットカード納付(画像をブログでみる)をしようと考えたのですが、納税額が通常の枠を超えるかなりの金額になってしまいます。

Talaj/iStock

そこで事前にカード利用枠を広げるために、コンシェルジュデスクに電話をしました。

担当者の話によれば、例えば1000万円程度の利用限度額の増額には、個別の対応になるものの3000万円程度の金融資産の保有証明が必要とのこと。資産状況の確認のためには、残高のある預金通帳の3ヶ月分のコピーなどを送付する必要があるとの回答でした。

しかし、そのデータの送付方法を聞いて驚きました。何とファックスしか対応しないとのこと。郵送もメールも受け付けできないとの事でした。

確かに、メールにPDF添付すると、個人情報の漏洩問題がありますから、神経質になるのはわかります。しかし、ファックスにも誤送信など同じ問題が発生します。

セキュリティーを考えれば、レターパックが一番安全なのではないでしょうか?

そもそも、スモールオフィスで会社経営していてもファックスは当たり前なのでしょうか。私の認識では、不動産業界など特定の業種を除けば、稀だと思います。

「ファックスを持っていないので、何とかなりませんか」と相談すると「コンビニエンスストアのファックスを使ってください」との回答でした。

年会費143000円でラグジュアリーなサービスを売り物にしているグローバルなカード会社のプラチナカードの手続きに、コンビニでファックスを送ることを提案するサービス感覚。もしかして、カードをあまり利用して欲しく無いのでしょうか?

銀行の謎のサービスには、もう驚かなくなりましたか、クレジットカード業界にも謎のサービスがあるようです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年8月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。