総裁選が山場を迎える中、予てからお約束を頂いていた河野大臣に外食産業の窮状を訴えに議員会館へ伺ってきました。
オーナーシェフや飲食経営者たちと共に1時間じっくり意見交換した上で、いくつかの政策提言もさせて頂きました。
党員でも無いのに口を出すなと言われそうですが、相変わらず欲心に囚われた長老たちが蠢く永田町ですね。
日本は衰退の一途を辿っているわけですから、これから40年、50年と人生が残っている若手や中堅の議員たちこそが自分ゴトとして政治経済、そして社会を考えられるはずです。
人生の先輩として思慮深いアドバイスをして頂けるなら大変ありがたい事ですが、変化や改革を恐れ、後ろに隠れながら自分の権力と名誉を最優先に考えて策を講じる姿には、おどろおどろしさしか感じられません。
「決選投票になったら派閥として一本化する」という圧力は正しくその表れ。しかし、それによって自分に都合が良い候補者が勝ったとしても国民は自民党のことをどう見るでしょうか。今回の総裁選はかつて無いほど注目を集めています。大多数の党員が支持する以外の人が総裁になったら、結局は大多数の国民の意見を聞かずに、自分たちの思い通りにしか結論を出さない人たちが牛耳っている政党だというイメージを色濃く残してしまいます。その直後の総選挙では思っているほどの流れを作れなくなるでしょう(選挙に強い長老たちは政権交代にさえ至らなければ多少の議席減はどうでも良いと考えているのかも知れませんが…)。
また、中堅・若手の国会議員たちにも覚悟を見せてもらいたいと思います。総勢90人の「党風一新の会」ができるなど、派閥一任ではない投票を目指す集まりができていますが、そこにコミットした方々は決選に至っても絶対に派閥の領袖に屈せず投票して頂きたい。私は元来、国論を二分するような重要法案の採決における党議拘束も撤廃するべきだと思っていますが、党風一新の会の活動が成就すれば、国会や政党の在り方を再考する契機にもなると思います。
そして本会の皆さんには「選挙に弱いから自身の当落を考えて人気の候補者にあやかろうとしているのでは無い」という事を証明するために、自分の信念に反した場合は今後も派閥に屈しないという血判状でも書いて署名するのは如何でしょうか。そのぐらいの強い決意が今の局面では必要とされると思います。
今回は単なる(と言っては失礼ですが)総裁選では無くなっています。
戦後の日本政治をつかさどってきた政党が変われるかどうかの闘いになっているのです。
残念ながら現存する野党に期待ができない以上、自民党が変わることが出来なければ、日本も一緒に沈む事になってしまうのです。
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、元参議院議員の松田公太氏のオフィシャルブログ 2021年9月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。