共産主義を「20世紀の亡霊」と書いたら「反共主義こそ20世紀の亡霊」とか反論してきた人がいた。
たしかに、そうかもしれない。なぜなら、20世紀にあっては、共産主義は戦うべきライバルだったが、現代にあっては、「存在してはならないもの」「滅多に存在しない絶滅危惧種」だ。G7でも共産党が元気なのは日本だけという怪奇現象だ(アゴラ「G7参加国で日本だけ共産党が生き残っている?」参照)
たしかに、世界的には、それに反対するとかしないとかいう対象でないかもしれない。日本共産党もレッドブックに置いておくべき貴重な存在かもしれない。
それから、昔から最大の問題は本当に政権とったらどんなことするかだれも想像もつかないことではないでしょうか。野党としてとか地方自治体とって影響力を行使して、ポピュリスト的政治に加担し、西欧的民主主義の自壊を促進しようというのと、本当に政権とった場合と違うはずだが、それがめざすのがどんな世界なのか、明確になったことはない。
ひとつ考えられるのは、中南米的な社会主義だ。たとえば、ベネズエラのチャベスからマドゥーロに引き継がれた中南米型の社会主義であろうか。
強権的ではあるが、いちおう、民主主義の体裁はとっている。あるいは、キューバの社会主義体制もじり貧だが、継続しており、医療については、見習うべきところもあり、平均寿命では日本より5歳くらい短いが、アメリカ並みの水準だ。