日本ハム新庄監督就任が理にかなっていると思う訳

プロ野球の日本ハムは、栗山英樹監督に代わり、新監督としてOBの新庄剛志氏(写真はネットから)が就任するそうです。

新庄剛志氏 NHKより

新庄氏と言えば、パ・リーグを盛り上げ、現役時代は、記録よりも記憶に残る選手でしたが、2006年に引退。その後はインドネシアに移住し、プロ野球とは距離を置いていました。プロ野球の指導者としての経験はなく、監督としての資質も未知数。いきなりの監督就任は、まさに仰天の抜擢人事です。

新庄監督が結果を出せるかどうかはやってみないとわかりません。奇策が当たって、意外な好成績になるかもしれません。とは言え、これはギャンブルであり、勝利よりも人気取りを優先させたと考えざるを得ません。

監督交代と言えば、セ・リーグの中日も成績不振の立て直しのため、OBの立浪和義氏を監督に招聘しました。

立浪氏も現役時代から中日の人気選手でしたが、ストイックな性格で、こちらは勝ちにいくための野球を追求するようです。

人気者の監督抜擢で観客動員に弾みをつけたい日本ハムと、人気よりもむしろチーム成績を優先して勝負に集中しようとする中日。

プロ野球とは、スポーツ興行ですから、ファンの人気あってのスポーツです。そう考えれば、日本ハムのやろうとしている人気取り戦略の方が、理にかなっているように思います。

とは言え、いくら人気者であっても、プロとは思えないレベルの低い試合内容で成績低迷すれば、大リーグで目の肥えた野球ファンは失望し、離れていくでしょう。

野球ファンは話題性だけではなく、スリリングなプレーや、手に汗握る試合展開に興奮と感動を覚えるスポーツだからです。

これから派手な仕掛けで驚かせてくれそうな新庄監督が、果たしてどんな方法でプロ野球を再び盛り上げてくれるのか。次の一手が今から楽しみです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年11月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。