小室夫妻考察:奥さまは「眞子」? --- 中村 哲也

眞子さん、圭さんの小室夫妻については、衣食住何不自由なく育った人が、セレブを夢見た人と結ばれたということなら、さして珍しくはない。しかし、昔の海外ドラマ「奥さまは魔女」のオープニング風に言うと、ただ一つ違っていたのは「奥さまは“眞子”」だったことだ。

高級住宅地に豪邸を構える名を成した芸能人の娘さんや息子さんが、親に交際を反対され週刊誌を賑わすことはよくあり、子供の交際相手を面接?した親の意見が正当なこともあれば、そうでないこともあった。

前者の場合は週刊誌の格好のネタとなり、特に有名なケースでは、その後、元交際相手が懲役刑になっている。

後者の場合でも、その後、ワイドショーなどに、孫にメロメロになったおじいちゃんとして再登場したりする。

小室圭氏・眞子氏 NHKより

小室夫妻について、皇室を離れ一般人となったので、報道すべきでないとの意見もある。芸能人の報道の方が何の実害もなく必要ないが、今回の場合、品位を保つための資金を辞退していることからも特別だと思う。

海外ドラマ「奥さまは魔女」では、ダーリンは堅物で、奥さまの魔法を禁止したが、魔法使いにとって魔法は生まれつきの当たり前なもので、つい使ってしまい起こるトラブルが、ドラマのみそだった。このドラマの舞台は奇しくもニューヨークだ。

先日の会見で、眞子さんや圭さんは皇室利用を否定したが、この先も果たして「魔法」を使わずに済むのだろうか?「魔法」が当たり前な人生だったゆえに、「魔法」を使っていることに気付かないという危惧もあるのではないか?

この意味で、マスコミを敵に回したとされる先日の会見は、取材活動を活発化させる効果をもたらし、正当な取材活動である限り有益だ。

マスコミの取材活動は、別の観点の効果もある。

2017年、マレーシアの空港で、金正男氏が殺害された。手の込んだ殺害方法なので、背景に大きな組織がいるのは間違いないだろう。そしてその息子の金ハンソル氏は、一部報道では、西側の保護下にあるという。

また以前、ある政治家の海外大学卒業を巡る各種報道がなされた際、当の大学側から絶妙のタイミングでコメントがなされ鎮火したが、この国の政府機関と大学の密接な関係を指摘するき向きがあった。

こうしたケースの事実関係は確認しようもないが、豊富な予算、人員を持つ各国の諜報機関には、遠い将来に起こり得る事態に備えた布石としての動きもあるだろう。

ご自分達が、将来利用価値が生じる可能性のあるターゲットであることを小室夫妻が正しく理解し対処できるか、甚だ心もとない。

中村 哲也
団体職員(建設分野)