さて、ファーストの会に参入の余地があるかしら
衆議院選挙を目前にしての新党の起ち上げは如何にも唐突で、誰の目にも準備不足が明らかだったので私も一切エールを送らなかったのだが、都民ファーストの方々の間では来年の参議院選挙に向けて候補者擁立の話があるという。
都議会議員選挙で落選された都民ファーストの前議員の中には確かに国政の場で活躍された方がいいな、と思う方がおられたのだが、さて、衆議院選挙が終わり、第二次岸田内閣が発足したばかりの現時点でファーストの会として候補者を擁立することがいいのかどうか、何とも言えないところだ。
私が、この人は国政向きだな、と思う方は、自民党でも維新でも国民民主党でも十分通用しそうな方なので、あえてファーストの会として擁立することがいいのかどうか判断に迷うところだ。
まあ、自民党には現職の議員がおられるから、自民党から声が掛かることはないだろうが、維新や国民民主から声が掛からないとも限らない。
私が見ている限りでは、いい人である。
都民ファーストの現職の都議会議員を国政に送り出したいと思っておられる方もいるようだが、二期目の都議会議員として当選したばかりの人に参議院選挙への転出を求めることは、少々憚られる。
小池さんが自ら参議院選挙への転進を図るのであればともかく、小池さん抜きで都民ファーストの都議会議員が国政の場に転じても大した働きが出来そうにない。
まあ、よくよくお考えになることだ。
そうか、維新は都知事選挙まで視野に入れているのか
まあ、拡げるならこの程度の大風呂敷がいい。
今の維新では、東京では毛嫌いする向きが多いとは思うが、維新が変身して都民にも受け容れられるような存在になれば、決して夢ではない。
現時点では小池さんは歯牙にもかけないだろうが、時は結構残酷なもの。
3年後にどういうことがあるか分からない。
気力、体力の衰えが見え始めたら、さすがの小池さんも安穏としてはいられないだろう。
若い方々は、どんどん羽ばたいていただきたい。
何の遠慮も要らない。
どんな人でも、いずれはその地位を他の人に譲らざるを得ない時が来る。
まあ、大方の人はご存知のとおりである。
東京では、維新の足腰は決して強くない
衆議院議員の数が増えたと言っても、維新は東京方面ではまだ大きな顔はしない方がいい。
まあ、関係者の多くは大阪はじめ関西方面だろうから、永田町で何を言っても足を引っ張られることはないだろうが、先般の維新幹事長の「都知事の椅子も維新に預からせていただきたい」発言は如何にも拙かった。
あの発言で、維新に反感を持った都民が少なからずいるはずだ。
勿論、都民ファーストの皆さんもそうだろう。
維新の方々は、どうも口が軽い。
決して驕り高ぶっているわけではないのだろうが、軽率であることは間違いない。
この問題は、ずーっと残るだろう。
東京では、維新の足腰は決して強くない。
先の都議会議員選挙でお分かりになっていたはずなのだが。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年11月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。