新型コロナのアフリカ発新変異株、オミクロン株について岸田首相は30日午前0時から、世界のすべての国や地域を対象にビジネス目的などの外国人の新規入国を原則停止することを明らかにした。
更に「日本人などについても、南アフリカなど9か国に加えて感染が確認された14か国・地域から帰国する場合には、リスクに応じて指定施設で厳格な隔離措置を実施する」とした上で、「これらの措置は、オミクロン株についての情報がある程度明らかになるまでの、念のための臨時異例の措置だ」と説明した。
諸外国がいち早く入国禁止措置を取る中、政府は隔離期間の拡大等の水際対策強化に留め出遅れていたが、多少追いついた感がある。
これを受け、国民民主党の玉木代表は29日午後、ツイッターで下記発信した。
全世界からの新規入国、原則停止の対応は評価したい。ただ『原則』なので『特段の事由』で、なし崩し的に入国緩和しないよう厳格な運用を求めていきたい。フォローします。
筆者は更に、オミクロン株の性質について現時点では未確定ながら、ホテルの廊下を介しての感染が伝えられる等、感染力が相当に高いのは明らかであり、当面日本人の帰国、永住者の再入国も含め全面的な「人的鎖国」に踏み込むべきと考える。
今後、感染力、ブレークスルー感染率、毒性、ワクチンの発症予防・重症化予防効果等が明らかになるにつれて、変更を加えて行けばよい。
日本の、拡充が謳われながらノロノロと進まぬ医療キャパの脆弱性、ぐだぐだとも言われる隔離措置等水際対策の建付けや運用面の甘さを考えれば諸外国以上の措置をすべきであろう。
「水際をすり抜けて入って来る前提で、備えなければならない」とは、TV等でよく見かける医師や研究者のコメントであり、それはその通りなのだが往々にしてこれが政府にとって水際を甘いまま放置する言い訳に使われている感がある。
国境を厳しくすれば、そこをすり抜けて入ってきた場合にも、その分時間稼ぎや感染ピークの分散が出来、止むを得ず国内の行動制限や営業制限を課さざるを得ない際にも最小限に止め得る。
危機に於いて、政府には拙速を恐れず踏み込んだ対応を望みたい。