アートは好きな作品を、美術館ではなく自宅で楽しむ

Edwin Tan/iStock

日本人は世界で最も美術館に行くのが好きな国民のようです。全国各地に美術館があり、どこもたくさんの来館者で賑わっています。

確かに、美術の教科書に載っているような滅多に見られない名作を鑑賞できる貴重な機会が美術館には存在します。

しかし、そんな人気の作品が日本にやってくると会場に人が殺到し、混雑した中ではゆっくりアートを鑑賞することはできません。慌ただしく落ち着かない会場で作品を観ても、何だか興ざめしてしまうことが多いのです。

海外の美術館の常設展に行くと、平日の日中などは広い展示室の中に自分以外誰もいない。そんな贅沢な環境でベンチにゆっくり座り、自分の好きな作品を何十分でも眺めていられます。

アートとは快適な環境の中にあってこそ、より深く味わうことができると思っています。

最近は、日本人の間でも自分でアート作品をコレクションし、部屋に飾って楽しむ人が増えてきました。

かくいう、私もアートの知識はほぼゼロのど素人ですが、専門家の知り合いにアドバイスしてもらい、手ごろな価格で購入できる若手作家から、自分の好きな作品を集めるようになりました。

購入して保管しておくのではなく、作品を部屋に飾るようにしています。複数の作品を気分によって順番に飾り、その違いを感じるのも楽しみの1つです。

日本の狭い家屋で問題になるのは、保有点数が増えてきた時のアート作品の保管場所です。

友人の大城さんが設立したbetwee the arts 社では、アート作品の保管サービスを提供しています。スマホで自分の保有作品を一覧することも出来る便利なサービスです。このようなサービスを使えば、保管場所の問題は解決できます。

アートを美術館だけではなく、自宅で気軽に鑑賞するのが日本でも当たり前になれば、毎日の生活がよりカラフルで豊かになると思います。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年12月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

アバター画像
資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。