資産運用でもビジネスでの大切なのは「長期の視点」

資産デザイン研究所を設立して、今月で10年目に入りました。設立当初はどうなるものかと不安だらけでしたが、仕事に関しては会社員時代より安定し、収入もかなり増えました。

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その理由を考えてみると、始める前にたくさんの友人やビジネスの先輩から意見を聞き、自分の仕事の原則を考え、それを守ってきたからだと思います。

2012年の年末に考えた「私のビジネス7原則」とは、次のようなものです。

1.収入ゼロでも5年間は普通に生活可能
2.撤退が容易なものを選ぶ
3.収入源を10以上持つ
4.「ドサッ」ではなく「チャリン」を目指す
5.楽しく好きなことを好きな人たちとやる
6.社会に変化を与え、人生を変えるお手伝いをする
7.オンリーワンの価値を提供する

6と7は、仕事をやる上でのミッションです。

自分にしかできないことを考え、それを周りにいる人たちの人生を変えることに活用してもらう。この2つは、仕事をしながらいつも、実践できているか自問自答している大切な視点です。

そして、1から5は、ミッションを実現するための基本戦略です。

改めて振り返って考えてみると、どれも短期的ではなく長期的に成果を上げるために大切なことだと気が付きました。

例えば、好きなことを好きな人とやれば、楽しく飽きないので、いつまででも続けられます。様々なことを並行してやれば、分散効果があります。そして、短期で大きくドサッと儲けるよりも、それを周囲の人たちとシェアすることで長く続ける方が結局は良い結果につながるのです。

人生とは、マラソンレースのようなものです(走ったことはありませんが・・・)。短距離を走るのではなく、数十年という長い年月を立ち止まることなく走り続ける。その中に、自分のビジネスを位置付ける必要があります。

最近「サスティナブル」という言葉をよく聞くようになりましたが、まさにこの持続可能なライフスタイルを実現するという観点から、ビジネスも考えていくことが必須です。

今でも、7つの原則の基本は変わりません。でも現状に少し合わないところも出てきました。年末年始に少し見直してみようと思います。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年12月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。