世界篇
① 新型コロナで世界の死者500万人超すもワクチン接種の進展で峠は越す
欧米では昨年末から始まったワクチン接種の進展やワクチン・パスポートの導入など義務化が進展し峠を越した感。デルタ株で足踏みしたがオミクロン株は重症化リスクも少なくワクチン接種の手を緩めなければ軟着陸可能か。発展途上国のワクチン接種が課題。経済活動も波はあるが回復へ。
② アメリカ軍のアフガン撤収によりタリバン政権が発足し過激派の活動も再活発化
バイデン大統領による撤収はしばらくは前政権が維持される前提だったが、直ちに崩壊。イランにはイスラム強硬派の政権が出来てイスラム強硬派との戦いは見通し立たず。
③ アメリカと中国の覇権争いが激化
バイデン政権になっても米中の雪解けはなく、政治・軍事・経済などあらゆる分野で対決ムード高まる。日米豪印の「クアッド」、米英豪の安保枠組み「オーカス」などの具体化。
④ 米大統領が大混乱のなかでトランプからバイデンへ
トランプが大統領選の結果を認めなかったので、支持者が議事堂占拠。バイデンのもとで融和が進むかと見えたが、予想以上の不人気で来年の中間選挙の敗北は確実か。
⑤ メルケル引退で社民党政権に移行
16年に及ぶ長期政権だったメルケルが12月8日退陣。総選挙では社民党が第一党になり緑、自民党と連立政権。対中姿勢は厳しくなるかも。来年は仏大統領選挙。マクロンが勝利すればヨーロッパのリーダーへ。しかし共和党で穏健保守だが国益優先のペクレスにもチャンスが。
⑥ エネルギー価格の高騰でインフレの恐れ強まる
環境政策の強化とコロナによる経済活動鈍化でエネルギー供給が停滞し価格が大幅にアップ。
⑦ 中国が台湾・香港・ウイグルに牙をむく
強気な引き締め策をとる習近平は、これらの地域に対して強硬一本槍の姿勢を強化。台湾侵攻の可能性も取り沙汰される。
⑧ 多国籍企業への国際課税強化で一致
GAFAなどの抑制のために、経済協力開発機構(OECD)が10月に開いた交渉会合で、多国籍企業への課税強化で一致。第一歩に過ぎないが画期的なことだ。
⑨ COP26でグラスゴー合意
10月31日から11月13日にかけて国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開かれ合意を採択した。産業革命前からの世界の気温上昇を1.5度に抑える方向性を初めて明確化。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は「1.5度」を努力目標に掲げているが、具体策では一致せず。
⑩ 東京五輪・パラリンピックが開催されるなど世界的なスポーツ、文化、経済の国際交流が平常化へ向かう
<番外>
① ミャンマーでクーデター
中国の支持を背に軍事政権強気
② ラテン・アメリカで左翼政権の誕生相次ぐ
ペルー、チリなど。以外に大きな影響か
③ エリザベス女王の夫であるエジンバラ公死去
メーガン・ヘンリーの御乱行つづく
日本篇
① コロナ騒動がワクチン接種の遅れを挽回してなんとか沈静化
昨年の春の第一波は思いきった行動規制で乗り切ったが、ワクチン接種の遅れでデルタ株による第五波に見舞われ、医療界の怠惰で医療崩壊を起こし、東京五輪・パラリンピックは無観客に追い込まれる。しかし、菅内閣が途中からワクチン接種を加速化したことで五輪が終わる頃には感染者がほとんどいない状況に。しかし、医療改革は進まず今後も不安。
② 安倍退陣後初の総選挙で与党が大勝し2015年以来の与野党対決に終止符
安倍総裁の下での国政選挙で6回続けて大勝した自公政権与党が、安倍ロス選挙を乗り切れるか心配されたが、共産党を含む野党共闘に踏み切った立憲民主党は惨敗し、野党では政権と是々非々の立場にある維新の党が躍進。野党の立場からすると、2015年の安保法制反対運動以来のアンチ日米同盟路線の完全な破綻を受け止めるしかなかった。
③ 自民党総裁選挙で女性候補二人
自民党総選挙は、安倍路線のさらなる保守過激化(高市)、安倍路線のマイルド化(岸田)、安倍路線に是々非々かつ菅義偉路線継承(河野)の争いとなり、岸田氏が決選投票で高市陣営の協力を得て大差で当選。高市氏ともうひとりの候補である野田聖子と二人の女性候補が立候補し、女性の政治参加の遅れを一気に取り戻すことになった。
④ 東京五輪・パラリンピックが無観客ながらも成功裏に終わる
東京五輪・パラリンピックの開催は、中止させることで政権に打撃を与えようと野党などが、その開催がコロナを蔓延させるとキャンペーンを張ったことで弄ばれた。しかも運悪く第五波が到来したが、医療界のサボタージュによって医療崩壊が現実化し、無観客とせざるを得なかった。しかし、競技は極めて順調に行われ、日本選手の好成績で盛り上がった。
⑤ 五輪に関するご拝察発言と都議会選挙
天皇陛下は五輪開会式で単独で開会宣言をされたものの観戦もなく、VIPの接遇も最小限で皇室不在の五輪となった。また、開催による感染の拡大を心配されているという宮内庁長官の「拝察発言」は東京都議会選挙にも大きな影響を与えたが、選挙中に政治的発言をすることは、象徴天皇下だけでなく国際的にも立憲君主制の下では極めて異例であり、長官の発言は軽率であった。また、五輪に限らず、コロナ下において、皇室のプレゼンスは極小に留まっている。
⑥ 岸田政権、「柳に風」で安全運転
岸田政権は、何事にも明確な姿勢が打ち出された安倍・菅内閣と違って、何事も世論の最大公約数に従うことが多く、一度決めた方針も、18歳未満への一括交付金のように、あっさり妥協する傾向が強い。中国政策でも、足して二で割る傾向も見られ、いわば「柳に風」政権の趣き。それは世論受けは良さそうだが、未来へ向かって適切かは別。
⑦ 小室圭さんと眞子さん結婚しNYで新生活
あまりもの経済的なだらしさなどで国民の反対も強かった小室氏との結婚であるが、眞子様は一時金を辞退しても強行。しかし、圭氏はNY司法試験を不合格となるなど、将来の見通しは全く立っていない。宮内庁はもう出て行ったものは知らないと割り切れば良いのに、余計な手助けをやめられないらしいが、それは眞子様への贔屓の引き倒しになりかねない。
⑧ 大谷翔平が二刀流でMVPに
野球というスポーツで、歴史上、もっともエキサイティングな金字塔を日本人が打ち立てたのは本当に素晴らしい。
⑨ デジタル庁発足などデジタル社会へ加速
コロナ下でもデジタル化の遅れやマイナンバーによる国民の個人データの把握が不十分であることのデメリットが明らかになった。菅内閣のもとでデジタル庁の設置などIT化の推進がより鮮明に。もともと、森内閣の看板政策だったのに、小泉内閣になって頓挫していたものだ。
⑩ 菅義偉首相は、国内の温室効果ガス排出量を2030年度に13年度比で46%削減する新目標を表明
日本の国益をどう考え見通しを持っているのか、ほとんど真剣に議論した形跡なし。