今年はこうなる:ひろの10大予想

「ひろの10大予想」を某雑誌に掲載し始めてこれで10回目。当たるかどうか、というより10のテーマに対して自分なりの考えをぶつけることに意味があるのだと外れたときの言い訳を先に述べておきます。

この手の予想は当たらないのが当たり前でびっくり予想の本家本元、バイロンウィーン氏の21年の予想はかなり外しています。案外当たったのがFinancial Timesの予想でこちらはお楽しみ予想というより本気のガチ勝負をしています。当のFTが21年度版は20のうち17当てたと述べています。私は6割を目指し、創造力を膨らませてみます。

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では雑誌に掲載した1カ月前に入稿した22年のひろの10大予想です。

1 (コロナは消滅する)
昨年の予想でコロナウイルスは自壊すると述べた。個人的にはオミクロン株はコロナ末期に見える。スペイン風邪、SARSの時も感染症は原因不明ながら突然消えている。ウィルスにも「種の保存の法則」が適合するはずだ。急速な変異とは居心地が悪くウィルスが生存できないために変化対応しているとみる。こんなことは科学者も含め、誰も言わないが、私にはウィルスが短期間で変化しすぎたように見える。

2 (コロナよりもっと恐ろしいことが起きる)
この2年間で生活スタイルも変わったが、もっと注目すべきは内面だ。人のマインドに自己防衛の「スパイク」が増え、利己主義となり、他者への許容がより狭くなった。米中対立が取りざたされるが、対立軸は国家だけではなく、あらゆる方面に伝播し、人間社会にとって今後、困難な世界を提示するであろう。この問題を解決するワクチンは残念ながらそう簡単に開発できない。

3 (戦争が起きる)
コロナで休戦だったが、そろそろ我慢の限界で戦争が起きてもおかしくない。ウクライナのロシア侵攻のリスクは要注意で引き金を間違えれば戦禍は拡大する。中国の膨張主義の新展開の可能性もある。習近平氏は国家の威信を示すことに躊躇しないだろう。対立する米中の介在役として日本の立ち位置は重要だが、心許ない。案外、インドあたりが仲介するかもしれない。

4 (アメリカ中間選挙、民主党は散々に)
11月のアメリカ中間選挙はバイデン氏とカマラハリス氏の指導力の低下に国民の怒りが反映される。民主党は党内の意見すらまとめられず、マイノリティの強い声が国家運営の根幹を揺さぶる。共和党が選挙で主導権を取り戻すのは確定的で、ねじれどころか上下院双方で共和党に牛耳られる。

5 (脱炭素のコスト)
恒常的インフレに悩まされる。これは脱炭素社会を目指す人類への「つけ」だ。我々は今より2-3割高いお金を払い続けても脱炭素に向けたバラ色のシナリオは描けない。原発稼働など究極の選択肢を各国が公然と議論することになるだろう。カナダは6割が水力発電という恵まれた国で日本でも水力発電が代替エネルギー源として再度、注目されよう。

6 (株価の予想は困難)
株式投資を14歳から始めた私も2022年の株価予想をするのは極めて困難だ。理由は起こりそうな大変革が多すぎてどの問題が株価や経済に最大のインパクトを与えるか読めないからだ。一見すると悪いニュースが推し並ぶがマネーも地球上に溢れるほどある。近視眼的な動きが強まり、乱高下が続くかもしれない。ただ、止まない嵐はないはずで、案外、一年後の株価は今と同じ水準とか、もっと高くなっているのかもしれない。

7 (仮想通貨元年)
国が発行するデジタル通貨が22年から始動する。日本も2-3年中に部分的に始まる。でもビットコインなど暗号資産は生き残る。違いは明白だ。通貨VS資産だ。通貨とは日常使うもの。資産とは持っていて将来にわたり価値が維持されるものだ。家もゴールドも資産であり通貨とは言わない。ビットコインも同じこと。資産なのだ。その価値は、そこに価値を見出す人同士の相対相場だと考える。だから1ビットコインが10万ドルにも1000ドルにもなり得るが発掘コストを考えると今より安い水準は経済原則からはあり得ない。

8 (カナダの不動産は記録的上昇)
コロナの2年間、不動産開発への当局の許認可業務は大幅な遅延をした。その為、開発業者は着工できる手持ち物件が少なくなり、大幅な供給減が今後2-3年続くはずだ。一方、カナダは総人口の1%越えの移民を受け入れている。彼らの住むところは賃貸かもしれないが、今迄賃貸の人が購入する第一次取得者用の分譲住宅も不足する。つまり、需要増大に適応できず、中古住宅に人々は殺到する。これもまた、コロナの見えない影響だ。

9 (日本のプレゼンス)
岸田首相は案外長期政権となる。理由は敵がいないからだ。但し、その間に維新が力をつけ、いずれ、自民を凌駕する勢いを持つだろう。中道右派同士の保守対革新という構図だ。日本は世代交代の大変革期にある。あと10年は緩やかだが、バブル後しか知らない若手が織りなす日本の未来は案外、民主的というより「草食的」になりそうだ。そういえば熊は草食化が進んでいるし、牛は草食だ。日本人は草食系だけど熊のように強く、ブル相場のごとく、突進できるだろうか。

10 (リアルVSオンライン、いや、メタバースがある!)
知らない人が集まる大規模会食や社内の不毛な飲み会はもう嫌!信頼できる仲良しと少人数のリアル飲み会は大歓迎というのが当面のトレンドだろう。だが、自分の分身であるアバターがオンライン上で活躍してくれれば第三の選択肢となる。会議に出席するのも営業の仕事も僕のアバター君がやってくれればリアル人間の日々の生活は仙人のようなライフに変わるのだろうか?私にはまだそのイマジネーションが出来ない!

当たるも八卦当たらぬも八卦と言います。でも正月の酒の話題のつまみにはちょうどいい程度の話題ということでそうシリアスにならずに読み流していただければと思います。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2022年1月2日の記事より転載させていただきました。

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会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。