日立製作所が、事前に職務の内容を明確にし、それに合致した人材を起用する「ジョブ型雇用」を全社員に広げると発表しました。
管理職だけでなく一般社員も加え、新たに国内2万人が対象となり、必要とするスキルは社外にも公開し、とくにデジタル技術など専門性の高い人材を広く募るそうです。
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欧米的な雇用形態として知られるのが「ジョブ型雇用」です。業務の分野や領域、キャリア採用で言えば役職なども含め、「何の仕事をしてもらうか」ということを最初から取り決めて採用するものです。わかりやすいですが、その業務がなくなれば契約終了となります。世界的にはこちらが一般的です。
日本は「ジョブ型雇用」と異なり、「メンバーシップ型雇用」として新卒一括で採用されてきました。仕事内容よりも会社のメンバーとして雇用をするものです。仕事や勤務地は原則選べません。そもそも「メンバーシップ型雇用」は日本にしかない雇用慣行らしく、すでに限界が来ているとしばらく前から言われています。
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これを前向きにとらえる向きもあります。
すごい波が来てる。 https://t.co/8bc9QUkur1
— jo shigeyuki (@joshigeyuki) January 9, 2022
そもそもこれが「ジョブ型雇用」なのかという意見も散見されます。
これ、ジョブ型雇用なの?必要なスキルを明示するだけじゃなく、部署異動や転勤の条件も契約で定めないと、ジョブ型とは言えないと思うのだけど。
日立製作所、全社員ジョブ型に 社外にも必要スキル公表: 日本経済新聞 https://t.co/VHNkVkj4HW
— 鈴木卓実 (@ta93_suzuki) January 10, 2022
日本の法制度でちゃんと実装できるのかという疑問の声も。
全社員をジョブ型にするのは良いけど、必要とされるスキルを満たせない社員が出た時に、昇格させなかったり、あるいは降格させたり、最終的には解雇とかちゃんとできるのかが重要。まぁ無理だろうけど。
日立製作所、全社員ジョブ型に 社外にも必要スキル公表: 日本経済新聞 https://t.co/wLKIk30zBs
— Tomo (@popo_hamu_s) January 10, 2022
スキルがなければ残ってもいばらの道にならないかと不安の声も。
日本でこういうこと言い出すときは常に賃金カットが目的だと理解してないとこの三十年を説明できない。 https://t.co/xH2mTMtPXT
— 猫のリュックくん (@nasitaro) January 9, 2022
業務委託ですら会社員的に働かされているという不法な現状があるのに、このような「ジョブ型」に転換できるのでしょうか。DXのときと同じく問題は「ジョブ型」自体ではない気もしますが、やらないよりはやったほうがはるかによいと思われます。
修羅場を生き抜いてきた日立製作所の取り組みに注目が集まります。