お金持ちは「ケチ」だけど「シブチン」ではない

「ケチ」と「シブチン」は、似ているようですが、実は行動パターンが全く異なります。

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「ケチ」とは、無駄だと思うことには、1円たりともお金を払いたいと思わない人です。その代わり、自分が必要だと思うことには、お金を惜しまないという側面もあります。あまり良いイメージを持たれないと思いますが、お金に対する合理主義者だと考えるとわかりやすいでしょう。

一方の「シブチン」とは、東京ではあまり聞かない言葉ですが、関西弁でとにかく出し惜しみをする人です。

富裕層の人たちと付き合っていて実感するのは、お金持ちは「ケチ」だけど「シブチン」ではないということです。

意味のない手数料や、必要ないものへのコストには、極めてシビアです。ところが、自分が気分良く暮らせるためには、高額の支出であっても惜しむ事はありません。

1円をケチることがあっても、1万円をポンと出してしまうこともある。金額の大小ではなく、費用対効果の「コスパ」を重視しているのです。

お金を上手に増やせる人は、お金を上手に使える人です。とにかく支出を減らそうとする「節約志向」では、自分の持っているお金を減らさないかもしれませんが、大きく成長させることもできません。

メリハリを聞かせ、無駄は省いて必要だと思うものには躊躇なくお金を使うことができる。そんな「ケチ」な人にはお金が集まってきて、結局使ったお金以上のリターンが返ってくるのです。

家計簿をつけたり、節約の事ばかり考えている人は、お金持ちにはなれません。それは縮小均衡に陥ってしまい、支出が減らせたとしても、それ以上に収入も減っていってしまうからです。

手放すことで新たに手に入るものがある。だから「ケチ」にはなるべきですが、「シブチン」になってはいけません。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2022年1月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。