数百円でVIP感を満喫!?

知り合いからブログについて聞かれ、2ヶ月間更新していない事に気付きました(汗)

移動時間中に読んだ記事についてコメントをひとつ書かせて頂きます。

都内で1台!ベンツの最高級車・マイバッハの個人タクシー 偶然乗車した客が至福体験

都内で1台!ベンツの最高級車・マイバッハの個人タクシー 偶然乗車した客が至福体験/デイリースポーツ online
東京都内に、ベンツの最高級ブランド・マイバッハの個人タクシーが走っている。新車で購入すると3000万円近くする車の天井には、まさかの個人タクシーの行灯が。偶然乗り合わせた男性が、驚きとともに画像をツイッターに投稿。「乗りたい!」「流してるんだ」との声が上がった。ツイッターに投稿したゆーたさんは「銀座にSクラスのタクシー...

誰もマイバッハのタクシーが走っているとは思わないでしょうから、車好きなら「お?」と読んでしまう内容ですね。

「Yahoo!ニュース」や他のサイトにも転載されていたので多少バズったのかも知れません。

AdrianHancu/iStock

因みに私もたまたま3年ほど前にマイバッハのタクシーに乗車した事があります。

拾った場所は羽田空港。

タクシー乗り場の一番前に停まっていたのですが、私の前を歩いていた人が(マイバッハをタクシーと思わずに?)2台目のプリウスに乗り込んだ為、私が乗車する事になりました。

日本でのタクシー料金は運輸局によって決められているので車種による違いは無いはずですが(ドアには初乗り410円としっかり明記されていました)、念の為に乗り込んだ後「料金は一般的な車種と変わらないですよね?」と確認したところ「一緒です!」と、キリッとご返事。

筆者撮影

元気な運転手さんに都心へ向かう車中で話を聞いてみると、同車はタクシー会社が所有し、普段はVIP向けハイヤーとして走らせているのですが、予約が入らない時は流し営業をしているのだそう。
マイバッハを購入し、タクシー業務だけで元を取ろうとするなら、どんなに敏腕な人でも50年はかかるでしょうと笑っていました。料金は一緒ですから、安い車を購入して使った方が賢いに決まっていますね。

不動産賃貸も料金が規制で決められていたら、3億円の物件を購入して、ワンルームの料金で貸し出すような変人は滅多にいないはずです。

海外でウーバー、リフト、グラブなどを利用した経験がある方ならご存知だと思いますが、ライドシェアでは車種のグレードによって明確な料金の差がついています。普段使いの時はエコノミーで小型車を、デートの時は少し奮発して高級車を、空港まで荷物が多い時は高いけど大型SUVをと、その時のニーズによって使い分けられるのです。

もしそれが可能ならば、少し高めの車を購入し、ホスピタリティを頑張って、料金を多めに稼いで、ライバルに差をつけようという競争原理が働くようになります。

(車種の価格差以外にもライドシェアのメリットは多々あります。それに関しては過去のブログをどうぞ→「変わりつつあるタクシー業界」)

もちろん他国でも当局がタクシー料金を定めていますが、同時にライドシェアも認可されているケースが大半。どっちを選ぶかは利用者に委ねられているのです。

私が学生の頃、「職業選択の自由アハハ〜ン♪」(憲法第22条の歌/シーナ&ザ・ロケッツ)というTVCM曲が人気でしたが、旅客運送業の仕事を選ぶ人もタクシー(ハイヤー)かライドシェアかを選べますし、利用者もその時々のニーズに合わせて様々な選び方ができる。双方にとって、選択の自由があります。

そして、今回読んだ記事にあるように、車好きにとっても様々な車に乗ることができて楽しいと思うのですよね。

私は国会でも10年以上前からライドシェア実現を訴えてきましたが、利権団体や、そこに巣食う政治家たちに阻まれて、未だに実現の目処は立っていません。

日本でベンツやBMW、そして国産の高級車を数百円や数千円でもっと頻繁に経験出来るようになるのは、まだまだ先の事のようです。

5年前にパリに行った時に料金3000円ぐらいで乗ったアウディA8のロング。乗り心地、最高だったな〜(遠い目)


編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、元参議院議員の松田公太氏のオフィシャルブログ 2021年1月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。