石原慎太郎氏の前では、さすがの橋下徹氏も大人しくする外なかったのだろう。
芥川賞作家というだけで石原慎太郎氏が如何に異能な天才だったか分かるが、石原裕次郎と石原慎太郎の兄弟が当時の大衆の心を鷲掴みしたことは間違いない。
巨星墜つ、という言葉が如何にもピッタリ来る。
石原慎太郎氏ほど自由奔放に人生を生きた人を知らない。
橋下徹氏以上に自分の言いたいことを言い、自分のやりたいことをやり抜いたはずだ。
確かに政治の世界でも大変な業績を残した人だが、私の印象に残っているのは、どちらかと言うと文化人としての石原慎太郎氏。
第三国人発言などあまり感心できない発言もあったが、その舌鋒の鋭さには何度も舌を巻いたことがある。
一種の超人だったろう。
しかし、超人もいつかはこの世を去ることになる。
やることはすべてやり切ったのだろうから、ご本人には些かも悔いはないはずである。
こういう方にはどういう言葉を掛けるのがいいのか。
惜しい人を失った、とはちょっと言い難い。
やはり、お疲れ様でした、というあたりかな。
遂に最後まで石原慎太郎氏の謦咳に接する機会がなかったので、ありがとうございました、とも私には言えない。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2022年2月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。