東日本大震災から11年、現場を歩み続けます

東日本大震災から11年となりました。

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ウクライナ侵攻やコロナ感染もあり、東北復興の話題も少なくなっています。しかし報道が減っても、被災3県の復興への営みは続いています。

私は昨年7月から、福島復興にむけて移住される方をサポートする「ふくしま12市町村移住支援センター」のセンター長を務めています。この最近、いくつか取材を受けましたので、その内容を紹介したいと思います。

復興とはなにか

「何をもって復興したかは外の人間が決める問題ではないと思う。被災者が一番望んでいることは人間関係も含め震災前の生活に戻ることだが、震災前の状態に戻るのは難しいだろう。震災前に戻りたい被災者に寄り添いながら、なかなか思うようにいかない部分も含め、徐々に納得していくプロセスを一緒に歩めればと思う」
『「不便は承知、復興切り開こう」福島移住支援センター長、藤沢烈氏』 (産経新聞)

「不便は承知、復興切り開こう」福島移住支援センター長、藤沢烈氏
東京電力福島第1原発事故からまもなく11年。地域の生業を支え、生活の活力を取り戻すには新規移住の取り組みが欠かせないが、避難指示が出された福島県12市町村の解…

今が一番の関わり時

「担い手は足りていない。需要は強くあるが供給が不足している。注目されている福島には既に活躍している人がたくさんいて、『自分なんかに何かできる余地はない』と思うかもしれないが、そんなことはない。誰でも歓迎だし、必ず役割がある」

『新たな町づくり老若男女、誰もが担い手まず普通の生活実感」』(毎日新聞)

暮らし移して:東日本大震災11年/下 新たな町づくり 老若男女、誰もが担い手 まず普通の生活実感 /宮城 | 毎日新聞
 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に見舞われた福島県沿岸部に活気を取り戻すため、どのような担い手が求められているのか。移住のサポートのほか、地域の情報を発信するため昨年7月に設立された「ふくしま12市町村移住支援センター」(同県富岡町)の藤沢烈センター長に話を聞いた。

東北の復興に関わって感じているのは、「今が一番の関わり時」ということです。私自身、田村太郎さんと湯浅誠さんに内閣官房震災ボランティア連携室にさそっていただいてから11年復興に関わっていますが、毎年毎年新しい取り組みが始まり、新しい仲間が生まれています。昨年も新しい仲間が増えたし、今年から復興に関わる方も少なくないでしょう。

元々お住まいの方こそ、新たにこの地で取り組む方を歓迎しています。皆さんに出来る余地ばかりだと考えています。

日本で最もチャレンジできる場所

「藤沢福島の復興に関われることが最大の特長です。

東京にいても、そのまちの発展に貢献している感じってあんまりないじゃないですか。

でも、福島はこれからまちができていく、日本でも稀有な場所です。

この「まちづくりの0→1に携われる」という部分に、魅力を感じている人が多いですね。

あばれずふくしまで働く君福島は面積が大きいですから、大きいチャレンジができそうですね(笑)。

藤沢東京に比べたらそうかもしれませんね(笑)」

『なぜ若者は「ふくしま」を移住先に選ぶのか』(NewsPicks)

なぜ若者は「ふくしま」を移住先に選ぶのか
 東日本大震災から10年余り。津波や原発事故などで甚大な被害を受けた福島でも、復興の兆しが見えている。 特筆すべきは、移住者の増加だろう。近年、福島は県外の若者から「ゼロから挑戦できるまち」とし...

福島県矢祭町出身のタレント、あばれる君には、センターよりお願いし、移住ナビゲーターとして活動頂きました。2人で話した時に、あばれる君が福島の楽しさを自然に語っているのを聞いて、逆説的なのですが、復興という言葉を使わずに福島を語ることこそ、復興なのだろう、と感じたものです。

とはいえ、若い世代ほど福島の復興に関心をもってもらえていることにも、力強さを感じています。福島へのお一人お一人の思いを町に繋げていくことが、移住の仕事だと考えています。

課題の現場で歩み続ける

一年前のnoteで、次のように書きました。

「しかし、津波の現場に行ってみると、夜にもなると誰もいなくなるのです。その時に感じたことは、「ほとんどの人は観客席で議論をしていて、ピッチ(現場)には実はほぼ人は立っていない」という現実でした。以来、SNSで議論をすることの意味はほぼないと感じ、とにかく課題の現場で歩き続けよう。そのことを淡々と発信し続けようと思い、10年が経ったと感じています」

『東日本大震災から10年に、考えていること』(藤沢烈note)

東日本大震災から10年に、考えていること|藤沢 烈|note
 東日本大震災から10年となりました。いまでも4万人以上の方が避難生活を送られています。被災された皆様の10年間に、心からお見舞い申し上げます。  本来は10年間の自分の取組について振り返るべきなのでしょうが、どこか心が慌ただしく、そのような気持ちになれません。  この間、いくつかのイベントやメディアに出させて頂きまし...

自分にはこれしかない、と思うのです。現場には、イデオロギーはありません。あるのは現実と当事者のみ。そこに向き合えば向き合うほどに、葛藤もあるけれど、一歩ずつ前に進むことができます。小さな一歩をどれだけ積み重ねられたかを、見つめ続けたいと思うのです。

東北の復興への引き続きのご支援に、感謝します。


編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2022年3月11日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。