動き出す新年度の小池都政

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・41歳)です。

令和4年度が始まって、徐々に新生活に慣れてきた頃かと思います。

そこで、東京都政における今年度の主な動きついて、順を追って説明していこうと思います。ハード面から、ソフト面まで多岐にわたる都政の中で、様々なジャンルから話題をピックアップしていきます。

過去最大・7兆8000億円の都予算決定

3月の終わりの都議会・第1回定例会最終日で4月1日からの予算案が成立しました。個人的には、細かいところで納得いかない都政運営もありますが、賛成した事は先に述べておきます。

例えば、コロナ禍で、景気の悪い話が多く出ていますが、実は東京都の法人税収は過去2番目の多さで5.6兆円の税収。主にIT関連、製造業が安定だったという報告もあります。この財源確保もあって、新年度予算は過去最大規模の枠組みとなっています。私が納得いっていないのは、その内容です。

当然、コロナ対策がメインとなって、予算が膨らむのは分かるのですが、そこばかりに集中しすぎではないかと思います。この2年間、私自身も議会やSNS、テレビなどを通じて、その段階における有効なコロナ政策を訴えてきました。「救える命を救う」という観点では、医療体制の整備は重要です。

しかし、徐々に出口戦略へと舵を切り出した今でも「コロナ、コロナ」では、次のポストコロナ時代を見据えて戦略的、集中的投資が疎かになっていると言わざるを得ません。限られた予算だからこそ「今から未来へ」という都市づくりで税金を使っていくかという論点が欠けていては、いつまで経っても前に進めないと考えているのが総論です。

東京の課題・介護人材

では、各論を見ていきます。まずは介護事業について。

多くの方々は肌感覚で分かっていると思いますが、東京のみならず全国的に介護を支える人材の確保は急務で、介護職の有効求人倍率は7倍を超えています。これは今に始まった事ではなく、都議会自民党としては2016年の小池知事就任以降継続して、介護職員の処遇改善につながる支援策を「都として実施すべき」だと小池知事に求めてきました。

今回やっと家賃支援、物価の高い東京で、地方から出てきた介護職員の方が仕事を続けられるよう、家賃支援の補助拡充が盛り込まれました。私は直接の作業部隊ではありませんでしたが、長らく厚生委員会で取り組まれてきた小宮あんり幹事長(杉並区)の粘り強い動きがあったと実感しています。

今回、この分野には新規予算として166億円が計上されています。

介護職員処遇改善支援事業と名付けれられた新規メニューで「介護職員を対象に、賃上げ効果が継続される取組を行うこと」を前提として処遇改善を行う介護事業所に対し必要な経費を支援するというものです。

介護職員の宿舎借り上げ支援を、事業者に対する補助金対象等を広げていくなど、現場改革の一助になればという考えです。基本制度は国主導・全国一律で行われますが、宿舎賃料などは東京特有の課題があります。そこで、こういった支援は東京都独自のものとして動いています。

現場の声もお待ちしております

コロナのように、マスメディアが大きく取り上げられるテーマではありませんが、高齢化が進む現代社会において極めて重要なテーマです。専門的に取り組んで政策提言を繰り返すメンバーが自民党には前述の小宮幹事長はじめ多数います。それでも、まだまだ現場の皆様の声を十二分に拾えているかというと、そうでもありません。

このブログを読まれた方で、現場の課題を教えて頂ける方がいればコメントやDM頂ければ幸いです。

このように令和4年の都政をお知らせしていきます。

Yuji Kudo/iStock