キャピタル・フライトのXデーがやってくる!

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昨年1月6日にアゴラへ寄稿した「日本のXデー」の内容が実現する危機に陥っている。

これは非常にまずく、一気に政権は倒れることになる。

寄稿文にも書いてあるが「それはあっけないほど、一瞬の出来事になる」、専門的には不連続に発生する事になり、発生する前は『ヤバい感じ』程度であるが、一気に『ヤバくなっちゃった!!』となって、数年で、水準が変わって終わることになる。

筆者は、将来、日本を変えるイベントは、大口預金者の国外逃亡(キャピタル・フライト)になると考えている。その時期について、コロナ禍の前には、団塊ジュニアが引退する15年後位だろうと想定していたが、コロナで一気に早まったと感じている。

今回のコロナ禍は、MMTや長期停滞論を始めとして、既に低インフレ下では財政を出しても急激なインフレが起きないというコンセンサスが醸成されていたタイミングで起きたため、Too Big Too Fast と形容されるような、猛烈な財政・金融政策が発動された。

そして、それでもインフレが発生しないため、小さな政府論者は声を潜めるしかない状況になり、これからも回収の見込みのない拡張財政は続くだろう。Xデーは一気に5年後〜10年後程度まで引き寄せられたとさえ感じている。

今後来るXデーは、大口預金者がもう円高にはならないと確信し、個人現預金1千兆円の内、外貨準備130兆円を超える、200兆円程度が海外に逃亡した段階で起こることになるが、それはあっけないほど、一瞬の出来事になるだろうと予想している。

2021年1月6日掲載「緊急事態宣言と日本の『Xデー 』」より

その一瞬の出来事を演出するのが、「団塊の世代」である。

「団塊の世代」は、既に減少を始めているので、もうすぐ、日本も団塊の世代からの支配に終止符を打てるという最後の総仕上げとして、日本を40年前の水準までリセットして終わるという、ドラマチックな幕引きとなる。

「団塊の世代」が、国内預金を外貨資産に動かせば、もう止めることが出来ない。

まだ、日本には体力が残っているので、財務省と日銀がそうなる前にコントロールできると信じているが、どうも、財務大臣の発言を聞いていても、理解しているのかどうかいまいちピンとこないのが不安である。