予備費を積み増す補正予算編成は、財政民主主義の形骸化だ

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

昨日、原油価格や一部物価高騰へに緊急経済対策パッケージが発表されました。

ガソリン補助増額、6・2兆円「緊急経済対策」発表…参院選後に第2弾
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220426-OYT1T50171/2/

追加経済対策の必要性は論をまたないところですが、内容・金額ともに極めて不十分なものに留まっています。

kanzilyou/iStock

ガソリン代は減税に踏み込まず、相変わらずの補助金バラマキ。対象を狭く絞った現金給付は政策目的と効果が不透明です。

「too little, too late(小出し後出し、小さすぎて遅すぎる)」

というにふさわしい対応で、生活負担を下げて経済回復をさせるためには、今こそ消費税の減税(軽減税率の深掘り)を含めた、20兆円規模の経済対策が必要ではないでしょうか。

そしてすでに多くの批判が上がっているように、度し難いのは「予備費を積みます」という謎の補正予算編成です。

>22年度補正予算案は2・7兆円規模とし、このうち1・5兆円は予備費の埋め合わせに充てる。現在の「新型コロナウイルス対策予備費」を「新型コロナ・原油価格・物価高騰対策予備費」に名称を変え、使途を拡大する。予備費の積み増しを主目的とした補正予算案の編成は異例だ。
(上記読売新聞記事より抜粋)

今国会中に予算審議が行われるのは前向きなことですが、その内容の半分以上は予備費…。

言うまでもないことですが、予算審議は予算の中身・内容について議論をする場所。

「(巨額の)フリーハンドを与えてくれ」と言われて、それを与党が過半数の力で通す。緊急事態をお題目にそんなことがまかり通るなら、財政民主主義は形骸化する一方です。

こうしたそもそもの姿勢から含めて、続く国会質疑で岸田内閣に厳しく対峙をしてまいります。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年4月27日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。