カンボジアの米ドル外貨預金は「年利6%」だった

内藤 忍

カンボジアではプノンペンで不動産投資をするだけではなく、現地の大手銀行に家賃の受取口座を設定し、米ドルで外貨預金も行っています。

今回3年ぶりにプノンペンの銀行窓口に出かけ、現地の定期預金の金利表をチェックしてみました。

日本では米ドル外貨預金の金利は定期預金でもほとんどゼロに近い状態ですが、カンボジアのこの銀行では5年定期で6%以上の金利が呈示されていました(写真)。

ただし、日本国内では海外の金融商品の勧誘行為は禁止されています。これは、日本人が金融詐欺などの被害に遭わないように、金融庁が規制をしているためです。

日本国内で当局の認可を受けていない海外の金融商品を購入したい場合、海外に出かけて金融機関を選び、手続きをしなければなりません。

カンボジアの多くの銀行は、パスポートさえあれば誰でも銀行口座開設は可能です。とは言え、1人で出かけていっても、英語でコミニケーションしながら口座開設手続きをするのは簡単ではありません。

同じ外貨預金でも、国内と海外では全く別物です。

国内の銀行の外貨預金は為替手数料も高く、金利が低いため、投資商品としての魅力に欠けています。それだけではなく、外貨での引き出しが原則できません。

カンボジアの米ドル預金なら、満期になったら米ドルでそのまま引き出すことができます。

もちろん、カンボジアにはカントリーリスクがあり、カンボジアの銀行には日本の預金保険のような預金者保護のシステムも十分に整備されているとはいえません。

そのようなリスクの見返りに、このような高金利が実現しているとも言えるのです

投資に大切なのは、行動する勇気と正確な情報です。正しい方法で迅速に行動する人が最終的に後悔することのない結果を手に入れるのです。その判断は自分自身の責任で行わなければなりません。

101cats/iStock

※本コラムは、海外の一般的な情報提供を目的としたもので、海外の金融商品の勧誘・推奨を行うものではありません。


編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年4月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。