日本シナリオ作家協会が出した動画が大炎上:内容よりもタイミングが問題か?

「セクシー田中さん」原作者の芦原妃名子さんが亡くなったことを受けて、脚本家でつくる日本シナリオ作家協会がユーチューブで投稿した動画が、削除されるという異例の事態が起こりました。

日本シナリオ作家協会の削除された密談動画の全文文字起こし公開 新宮ラリのAIシンギュラリティー

今回の事件についてシナリオ作家協会が出した動画があまりにも酷いと話題になっています。

原作者たちと面会したくないというシナリオ作家協会の理事の感覚に疑問を持ってしまいます。

原作ありきの脚本家はどういう心情で推移を見守っているのでしょうか。

この期に及んでテレビ局は「使ってあげている」という意識を開陳してしまいました。

日本シナリオ協会は動画を削除したことによって逆に切り取られた発言の検証の使用がなくなりさらなる炎上を招いているという出演者の声も聞かれます。

原作をリスペクトする脚本家もいると思うのですが・・・。

「日本シナリオ作家協会・脚本契約7原則」も話題に。

【日本シナリオ作家協会・脚本契約7原則】

  1. 「オリジナル企画」および「オリジナル脚本」の脚本家は、原作者として尊重されなければならない。
  2. 「オリジナル企画」および「オリジナル脚本」が映像化に至らなかった際は、特段の取り決めがある場合を除き、いかなる場合も著作者である脚本家が任意に利用できなければならない。
  3. 企画開発費と脚本料を一元化してはならず、企画段階の企画書・プロット執筆、脚本執筆には、別途ギャランティが支払われなければならない。
  4. 脚本料は受注時に取り決め、長期間に及ぶ脚本執筆 の場合は随時支払われるものとし、決定稿を提出した後、速やかに支払いが完了されなけれ ばならない。
  5. 企画開発および脚本執筆のために必要とする取材費、資料費、交通費その他の実費については、発注者が負担しなければならない。
  6. 氏名表示に関して著作権法第19条の規定を遵守し、宣伝・広告活動の際にも配慮されなければならない。
  7. 著作権法第20条の規定を遵守し、脚本家に無断で脚本を改訂してはならない。

著名な脚本家からも良心の声が上がっています。

この問題は単に「原作通りにドラマ制作されなかったこと」ではないことが明らかになりつつあるようです。

そもそも原作者の許諾を得る前に撮影準備が進められていたという制作サイドの一方的な事情もあるようです。

芦原先生の作品を心配する声もあがっています。

「海猿」「ブラックジャックによろしく」などで知られる佐藤秀峰先生も自身の作品への関わり方にひじょうに大きな憤りを感じているようです。

作家・漫画家のような原作者の権利はこれからも踏みにじられるのでしょうか。

日テレへの批判もますます高まっています。

日本のコンテンツ産業を凋落させたのは誰なのか、はっきりしつつあります。業界に「中抜き」以上のビジネスモデルは作れないのでしょうか。