きのうTBSの報道特集で「原発事故と甲状腺がん」という番組を放送しました。これは「福島第一原発事故で子供が甲状腺がんになった」と東京電力を訴えた訴訟の原告側の言い分を一方的に紹介するものです。
5月21日放送の特集『原発事故と甲状腺がん』がTVerにアップされました。見逃した方、もう一度ご覧になりたい方は、こちらで無料配信中です。配信期間は5月29日まで。「お気に入り」登録もお願いします。#報道特集 #原発事故 #甲状腺がん https://t.co/Gu5FvjNcuH
— 報道特集(JNN / TBSテレビ) (@tbs_houtoku) May 22, 2022
#報道特集 金平茂紀キャスター
「それまでの平和な日常が、ある日突然破壊されるのは今のウクライナの様な何も戦争だけではない。11年前の東電福島第一原発事故による放射線被曝。福島県で暮らしていた子供たちがその後、甲状腺がんで苦しんでいる」と。 pic.twitter.com/oknddekGz7— がもうのかけ小 (@AfYjpB3h5Hp0n6g) May 21, 2022
ところが内容はまちがいだらけ。
5/21のTBSの報道特集は酷い。
1⃣番組の主張を支える専門家は津田敏秀氏
→この人の論文は「科学的に不足がある研究にもとづいて書かれた論文」
2⃣誤報がある
→福島県は甲状腺検査について「過剰診断」とは言ってない最初から最後まで一貫して”科学的に間違い続けた番組”と言わざるをえない。 https://t.co/ULYovCIHrc
— 遠藤乃亜 (@endo_noah) May 21, 2022
私も過剰診断の可能性を主張してきたが、福島県は認めていない。これはこの問題に関わってた者たちの中では常識。TBS「報道特集」が基本的な取材を怠っていることは明らか。この程度の取材で福島の甲状腺検査という重大な問題を特集するとは信じがたい。 https://t.co/F5nXpsW7d9
— 細野豪志 (@hosono_54) May 21, 2022
専門家としてコメントしたのは、論文の内容が誤りだと国連に指摘された反原発派。
津田敏秀先生の甲状腺がんに関する見解は全く信用に値しません。そもそも国連科学委員会報告で明示的に否定された論文の著者をなぜ呼ぶのか、ですよ。
それは放射能デマに都合がいいからでしょう。そんなのは報道ではない https://t.co/ItNdnzZIQt— あ〜る菊池誠(反緊縮) (@kikumaco) May 21, 2022
津田敏秀は早川由紀夫や安冨歩と一緒に「福島県の農民は人殺し」と騒いだ一派。今ごろTBSが取り上げるのは無知蒙昧だ。https://t.co/zRSPVAYTwl
— 池田信夫 (@ikedanob) May 22, 2022
無症状の甲状腺がんは検査の数に比例して発見されますが、ほとんど生命に影響はなく、過剰診断で手術すると、一生ホルモン異常になって困ります。
「過剰診断」を理解するには、まずこの事実を知っておくことが重要です.甲状腺がんの圧倒的多くを占める「乳頭がん」はその殆どが放っておいても命に関わらない.その命に関わらないがんを見つけてしまうのが「過剰診断」で、それが悲劇を生む https://t.co/L8SZz4FXgp
— 大森真 (@yard_1957) May 22, 2022
甲状腺や前立腺などのおとなしいがんを一律に「がん」と呼ぶのはそろそろ限界でしょう。
生命に影響を与えないものがほとんどで、それらは「がんではない別の定義」を考える段階と思います。
ちなみに「過剰診断」とは余命に関係しない疾患(がんも含む)を診断することで、誤診ではありません。
— ショボ書房 (@shoboshobow) May 22, 2022
福島事故から11年たっても、こんな基本的な医学的事実を知らないマスコミが、反原発派の裁判闘争を利用して「両論併記」を装ってデマを拡散するのは困ったものです。