超円安で儲かる会社、やばい会社(商工リサーチの調査から)

erhui1979/iStock

いよいよヤバい円安がやってきた

一昨日書いたこちら。

経済がよく分からない方に、経済の素人の私が日本の現状を分かりやすく解説します

経済がよく分からない方に、経済の素人の私が日本の現状を分かりやすく解説します
悲しいお知らせ&営業 割と力入れて頑張ってやっていたプロジェクトが突然のごとく、やっと設計が終わった…

理屈はともかく、円安を根本的に止めるには日本の景気をよくするしかなく、そのためにはG7と同じ事をすれば良い。

● リーダーによるコロナの終了宣言
● 原発再稼働
● すべてのコロナ規制の停止
● 入国制限の即時撤廃。検疫もG7と同等にする
● マスク強要の禁止・・・経済に悪影響

くわえて何度も言っているように、

● キャッシュレスで期限付きマイナンバーポイントを20%バック

という施策ですぐに回復するが、すべて高齢者層が反対するからできない。しないわけです。キャッシュレスでマイナポイント20%バックには1年分の消費税収入20兆円を充てますが、ぶんぶん経済が回るのでこれで使われるお金は期限付きポイント利用含めて120兆円です。消費税は12兆円戻り、さらに税収が増えるので国庫の負担は無いはずだ。これは消費税10%のときに作ったシステムがあるので来月からでも対応できる。

反対する左系のみなさんは「高齢者で利用できない人がいる」「個人情報を抜かれる」と騒ぐだろう。しかし嫌なら現金で払えば良いだけ。ワクチンと同じく強制ではない。使わなければ他の人がその分を消費するだけだ。だいたい騒ぐ人たちは貧困に分類されるから経済にはほとんど影響しない。

労働者の3人に1人がヤバくなる

わたしの生業は企業コンサルタントで、IT系からサーフボード代理店、下着メーカーまで各種企業の戦略と集客のお手伝いをしています。円安の影響を受けるところも多く、その対策からアドバイスしてます。輸入代理店のところは一昨年から日本国内で一部をライセンス製造できるようにアドバイスし、現在では日本製が米国製の価格の2/3でして、バカ売れです。やっといてよかった。

ではどういうところが円安は良くて、どういうところが半死半生なのか。頭では分かっていてもなかなかピンと来ない人のために、東京商工リサーチが数日前に発表した資料で説明します。(本調査は、2022年6月1日~9日にインターネットによるアンケート調査を実施し、有効回答5,667社を集計、分析した。資本金1億円以上を大企業、1億円未満(個人企業等を含む)を中小企業と定義した)

まず、1ドル130円程度の円安では・・・・(いまは135円だが)

「マイナス」と回答した企業は46.7%(5,667社中、2,649社)だった。しかし問題なのはこの中で大企業とそうでないところを比較すると

「マイナス」は大企業が37.7%(805社中、304社)なのに対し、中小企業は48.2%(4,862社中、2,345社)で、10.5ポイントの差!!!

つまり

大企業はともかく中小企業は被害甚大!!

というのは間違いのないところです。では日本の企業はというと・・・

中小企業は、我が国421万企業のうち99.7%!!!

いやいや大企業は従業員数が多いでしょうって?多いことは多いが

7割の人は中小企業で働いている

35%の人が働く企業がマイナスになる!!

ということです。労働者の3人に1人の会社が潰れたり業績不振で、ボーナスでない、人員カットになる可能性があるだろとういうこと。となると、その人たちの収入が減るわけですから景気は益々悪くなる。円安がメリットあると答えている企業は全体の3%しかありませんよ。

どんな業種が厳しくなるのか

商工リサーチの調査で苦しくなると回答した業種です。

あなたの会社はどうでしょう。

キッツいところはざっくり

アパレル
食品
飲食店
そのた小売・卸売り

です。お気づきの方もいるでしょうがこれらの業種は

コロナの規制で大打撃を被った業種

なわけです。モールの閉鎖や時短、飲食店への無意味な規制で息も絶え絶え。補助金と貸し付けで生き延びてやっとコロナが終わったかなというところでこの円安で原材料と光熱費が高騰。値上げに反映すると利益率は下がってに売上が減る。日本の貴重な財産である飲食店やアパレル産業が根絶やしになる可能性があります。

ちなみにコロナにはなんの行動規制も無意味と言うことは台湾が証明しています。

あれだけコロナ対策で専門家やコロナ脳が絶賛した台湾は

すでに人口あたりの感染者数で日本をぶち抜いて、人口あたりの死者でもいまオミクロンで死者数が凄いのであっというまに2ヶ月で日本の累計に追いついてきています。

いくら厳しい規制をしても最終的な被害は大差ないので無意味

ということになりましたね。ニュージーランドはすでに日本を上回りました。

どんな業種が儲かるのか

こちらもデータが出ています。

いまの勤務先がヤバいなら、この業種は円安でイケイケなので人も募集しているはずです。

「プラス」と回答した業種で、最も高かったのは「業務用機械器具製造業」の16.0%(50社中、8社)。次いで、「情報通信機械器具製造業」14.8%(27社中、4社)、「輸送用機械器具製造業」11.5%(78社中、9社)の順。輸出関連の製造業を中心に「プラス」の影響もみられるが、円安は原材料の輸入価格の上昇に繋がることもあって、構成比では全業種で2割を下回った。

いくら輸出向け機械の製造業が売れても、原材料や部品は輸入しているものが多く、結果としてプラスになるのは全業種で3%だけです。

飲食店やアパレルに勤務している人たちの給与水準はけっして高くなく、しかも業務用機械器具製造業の会社に転職できるかというとかなりキツいでしょう。

岸田総理も高齢者のためにコロナ全振りで経済対策もすべて先送りにしていると、本当に日本は崩壊しちゃいます。かといって参院選では高齢者の票を集めて圧勝するんでしょうが・・・・。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2022年6月16日の記事より転載させていただきました。