ノルドストリーム再開もロシアに首根っ子を押さえられるドイツ

ロシアの国営天然ガス企業・ガスプロムは、ロシアと欧州をつなぐパイプライン「ノルドストリーム1」を通じた欧州へのガス輸出を21日に再開する見通しでした。

ロシアのガスプロム、ノルドストリーム通じたガス供給再開へ-関係者
ロシアの国営天然ガス企業ガスプロムは、パイプライン「ノルドストリーム」を通じた欧州へのガス輸出を21日に再開する見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。輸送能力を下回る水準での供給になるという。

しかし、プーチン大統領は、設備の保守点検が遅れているため、もともと絞って供給する予定だった供給量をさらに絞る可能性があると述べました。

ノルドストリーム1のガス供給さらに削減も、プーチン氏が警告
ロシアのプーチン大統領は20日、同国産ガスを欧州に送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、設備の保守点検が遅れているため供給量をさらに絞る可能性があると述べた。

欧州、とくにドイツの天然ガス供給は完全にロシアの手の内に渡ってしまいました。

EUはルドストリーム1が再開しない可能性含め、ようやく抜本的な対策を検討し始めました。

これを受けて、欧州の株価は上昇しました。

ウクライナ侵攻が起きるまで、ドイツとロシアはただならぬ関係がありました。

ゼレンスキー大統領はこのドイツの対応に怒り心頭していました。

しかし、再開されるかもしれないといっても、ドイツの生殺与奪の権はロシアの手にあります。

日本はドイツよりは現実的な対応をしているかもしれません。

ドイツ人に呆れたという声も。

しかし、このままではドイツも日本も、先進国にとどまれるでしょうか。

ノルドストリーム1の年間総ガス供給量は550億m3で、ノルドストリーム2の建設で合計1100億m3に倍加する見込みでした。また、ロシアの影響力を強めるという懸念から、米国やウクライナ、中東欧諸国からは猛烈な反対を受けていました。

ノルドストリーム 1の地図 Wikipediaより