立憲・共産らの臨時国会召集要求に維新は同調せず。

こんにちは、音喜多駿(日本維新の会 参議院議員 / 東京都選出)です。

立憲や共産などの一部野党が、憲法53条に基づく臨時国会の召集を求めました。これに対して維新は同調せず、閉会中審査を要求したところです。

維新は閉会中審査を要求 立民などと別対応
https://news.yahoo.co.jp/articles/032e54ed7cd4a310515213cd3f7c3e9723f930a5

>会談後、遠藤氏は「(政府が)法案の仕込みをしている状況では、53条を出したところで(国会を)開こうとはならない。いきなりジョーカーは戦略的に厳しい」と記者団に指摘。政府が召集要求に応じないのは違憲だとする訴訟が棄却された判例にも触れて「現実的な提案をした」と強調した

早期の国会審議が必要ということに対して異論はありません。それぞれの立場からアクションを起こすことを全否定はしませんが、残念ながら現状では憲法53条に基づく召集要求はパフォーマンスにしかならないというのもまた事実です。

というのも馬場伸幸共同代表も指摘をしている通り、この条文には期限が明記されていないからです。いつかは臨時国会は召集されますから、そのときまで逃げ延びれば良い。

この「逃げ切り」に対しては違憲訴訟も行われていますが、今のところ原告側がことごとく敗訴しています。期限のない条文では、早期に内閣に国会を開かせることは困難なのです。

ではどうすれば解決できるのか?憲法にもとづき臨時国会の召集を急がせたい・条文に実効性を持たせたいのであれば、憲法を改正して期限を明記するのがもっともシンプルな解決策です。

これには自民党自身も憲法改正草案で、憲法53条は「20日以内」とする案を出したこともあり、野党側から改正を提案されれば反対することはできないでしょう。

憲法改正そのものが駄目だというのではなくて、このように与野党が一致できるところから憲法を一つ一つ時代と状況に合ったものにしていく。そして必要な時に臨時国会を召集させられるようにしておく。

パフォーマンスにとどまる行為は有権者に見透かされており、それで野党に期待が集まることはありません。

本気で対応や変化を政府与党に求めるのであれば、野党側からこうした現実的な憲法改正案を突きつけるのも一手ではないでしょうか。

繰り返しになりますが、維新も現時点での国会審議が不要だと言っているのではなく、閉会中審査で

・新型コロナ対策
・世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への対応
・東京五輪のスポンサー選定における疑義
・物価高・燃油高騰対策
・安倍晋三元首相の国葬

の5点を中心に審議することを求めています。世論からも後押しをいただければ幸いです。

それでは、また明日。

SeanPavonePhoto/iStock


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2022年8月19日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。