長坂真護(MAGO)さんは、ガーナに先進国から捨てられた電子機器のゴミを利用したアート作品で知られるアーティストです。
インナーサークル資産設計実践会にもお越しいただきました(その時の様子はこちらに書きました)。また、日本橋のアトリエにもお邪魔したことがあります。
先進的な活動がフジテレビの目に留まり、フジテレビ主催で上野の森美術館で今日から長坂真護展が始まります。その前夜祭に出かけてきました。
MAGOさんは美術家ですが、社会起業家のようにも見えます。
ガーナのゴミをアートに変えて、先進国の富裕層に販売する。その資金をガーナに還流させる。最終的には貧困層が住むスラムを撲滅させるという野望を持っています。
アートが社会を変えるための手段になっているのです。「サスティナブル・キャピタリズム」と名付けられた資本主義の問題を持続可能な仕組みによって解決しようとする。その中心にアートを据えているのです。
アートが社会の問題を啓発するだけではなく、問題解決まで行ってしまう。これが、今までのアーティストには無かった新しい視点です。
草間彌生、村上隆、名和晃平といった日本を代表する現代アートのアーティストとは、アートへのアプローチ方法が全く異なります。
MAGOさんは、現代アート界の「ゲームチェンジャー」なのです。
ゲームチェンジャーで思い出すのは、北九州戸畑にある照寿司さんです。大将の渡邉さんは、地方の小さな寿司店を世界一有名な寿司店に生まれ変わらせることに成功しました。
それは、寿司業界のゲームチェンジャーになったからです。
美味しさはもちろん、エンターテインメントを極めることで、ミシュラン掲載店にありがちな息苦しい権威主義的な業界の伝統を打ち破りました。
私は彼らのように既成概念にとらわれず、自分のやりたいことを極め、圧倒的な情熱によって世の中に変化を与える人たちに惹かれます。
MAGOさんの作品とその背景を理解するために、是非今日から開催されている上野の森美術館の個展に出かけてみてください。
私もMAGOさんの作品を購入して、これからも応援していきます。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2022年9月10日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。