ザポリージャ原発が「全面停止」:炉心は冷却できるのか

ロシア軍が占領したまま砲撃が続いているザポリージャ原発で、最後に残っていた6号機の運転が停止されました。

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これに先立って「6号機が外部電源から切り離された」というニュースが流れ、IAEAが警告していました。

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しかしロイターによると、外部電源が復旧したので「安全対策」として稼働を停止したとのこと。すでに制御棒は入って核反応は止まったと思われますが、まだ崩壊熱が出ているので、数日は冷却が必要です。

また送電線が攻撃されて損傷し、外部電源が切れると、非常用電源だけで冷却しないといけません。それが切れると、燃料棒が崩壊熱で溶ける炉心溶融が起こるおそれがあります。

炉心溶融が起こると、数時間で燃料棒が圧力容器の底面に落ちて爆発を起こすメルトダウンが起こる可能性もあります。ロシア軍とウクライナ軍のどっちが攻撃しているのか、IAEAははっきり言っていませんが、ロシア軍が退去すれば、危険はなくなります。

ウクライナ軍がザポリージャ原発を奪還すれば、この状況はおさまるかもしれませんが、まだ状況は流動的です。