カフェでの勉強はNG

唐突な質問だが、東京タワーを頭に浮かべながら今日のスケジュールを同時に思い浮かべることができるだろうか?

交互に思い浮かべることはできても、同時に思い浮かべることはできないはずだ。

つまり、人間は同時に別の作業を行うことができない。世の中で「マルチタスク」とよく言われているが、タスク処理の切り替えが速いだけのことだ。

つまり、人間には厳密な意味での「マルチタスク」を実行するのは不可能だ。

私が新卒で長銀の窓口に配属された時のことだ。伝票処理をしていると電話が架かってきたり来客の応対をしなければならなかった。私の場合、タスク処理の切り替えが遅かったので、周囲の女性行員よりもミスが遙かに多かった。

夕方に勘定が合わないと、女性行員たちがまず私の所に来て「今日やった事務手続を教えて」と問われ、チェックすると案の定私のミスが発覚した(汗)

カフェでの勉強やテレビを観ながらの勉強がとても非効率なのは、話し声が耳に入ってきて勉強の方がお留守になってしまうからだ。

隣の席の人たちの話やテレビの内容を見ている間は、勉強からは意識が離れる。マルチタスクができない以上、当然のことだ。

だから結果が出ない。じつは「集中」を妨げている日常的にやりがちな仕事の悪習慣

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『すぐに結果を出せる すごい集中力』(荘司雅彦 著、秀和システム)より、集中する環境をつくるためにやるべきことを解説します。

どうせ勉強するなら他のタスクの誘惑のないところでやろう。

図書館や自習室は、周囲が勉強しているので「同類と同じ行動をとる」という人間心理(「社会的証明の理論」)を斟酌すれば、自然に勉強がはかどる。

同じように家の外で勉強するのでも、カフェと自習室は大違いであることをしっかり憶えておこう。

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編集部より:この記事は弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2022年9月12日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。