「旧統一教会関係議員」、処分なしでは国民は納得しない

田原総一朗です。

9月8日、自民党が、所属する国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の接点に関する調査結果を発表した。関連団体の会合に出席し挨拶や講演をする、あるいは寄付のやり取りや、選挙の支援を受けるなどを行った自民党議員の数は179名。

正直驚いた。衆参両院で自民党所属国会議員は379名だから、約半数に相当する。多いだろうとは予想していたが、予想をかなり上回る数だった。「一定の接点があった」とする議員、121名については氏名も公表した。

茂木敏充幹事長は、「結果を重く受け止め、率直に反省する」と語り、自民党として、「今後は一切関係を持たないよう徹底し、方針に従えない議員がいた場合は、同じ党では活動できない」と表明した。しかし、それで国民は納得するだろうか。

連日メディアでは、元信者や2世信者の方々の、体験が報道されている。数千万、億単位で献金させられ、家庭がめちゃくちゃになった……。そのような体験をした1人が、安倍元首相を狙撃したわけだ。

179名もの与党の国会議員たちが、関連団体とつながっていたのだ。「旧統一教会だとは知らなかった」では済まされまい。派閥の内訳は、安倍派が最多で37名、麻生派21名、二階派16名と続いた。

議員と旧統一教会との関わり方には、挨拶程度から、選挙応援まで濃淡はある。線引きは難しいだろうが、やはり何かしら党として処分すべきだ。するべき処分はきちんとして、党として再スタートする。僕は、自民党がそうした「自浄作用」のある党だと信じたい。


編集部より:このブログは「田原総一朗 公式ブログ」2022年9月16日の記事を転載させていただきました。転載を快諾いただいた田原氏、田原事務所に心より感謝いたします。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「田原総一朗 公式ブログ」をご覧ください。